AS006 未来のリーダー
ここは中央の島。広い大地と森。そして真ん中にそびえ立つは見上げるほどの大樹。それがそびえ立つ大きな島。いや、浮島。
いったいどうやって浮いているのか検討もつかないそれに降り立つプレイヤーは数多く。そしてまだ見ぬ未開地を探検するイベントに思いを
そしてそんなイベントに同じくRBGを楽しむ若者たちが6人。
彼らのまとめ役、パーティーリーダーにしてサラサラロングヘアな茶髪をたなびかせる少女。その衣装は白と赤で彩られた巫女服が動きに合わせてひらりと動く。そんな少女の名はリン。
そんな巫女の実の弟にして、短髪黒髪を綺麗にツーブロックで仕上げた少年。その腰にはクロスに止められた薄刃の双剣が見え、軽装だがしっかりとした防具に身を包む。なんでもこなす生産職にしてオールラウンダー。レン。
元気ハツラツ。もう既にどこかに駆け出してしまいそうな元気っ子。パーティー最速にして空の革命児。水色の髪の毛と青く
対照的に落ち着き払った眼差しを向けるガタイの大きな男。大盾と堅牢そうな鎧に身を包む頼れるタンク。灰色の頭髪を角刈りしたことでさらに堅物な雰囲気漂うがそこまで固くもない。ダイチ。
あちこちアワアワ。金から黄緑にグラデーションのかかったロングヘアを黄色い髪紐が大きな外套から覗くほど伸びている。外套は目立たない色だがその瞳は琥珀色に輝き少し物静かな雰囲気と神秘的さを併せ持つ美少女。シズカ。
小さな体に纏うエメラルドグリーンのカーディガンがふわりと風に流れる。緑髪を長めに伸ばしカールさせ、瞳は茶色。どこか子犬のような雰囲気漂う少女。サナタリア。
彼らはいつも通り6人で行動しているのだが、このイベントにもこの6人で参加していた。まだ名も無きパーティーである。
「それでレン。建築できそうですか?」
「まだ分からないかな。きっと資材は継続的に集めないといけないし。もしここに建てるならしっかり区画わけしないとただデタラメに好き勝手建物が建ち出すよ」
和やかにレンに話しかけるリン。
対して、そのリンに答えるように辺りを
「じゃあ!いっぱい建てまくろうよ!!うちでさー!」
「このイベントに何人参加してると思ってるです?絶対喧嘩になるです」
元気にそう言い出したシリウスに、少し疲れた顔のサナタリアがたしなめた。
「とりあえず、ほかのプレイヤーとの協力は必要不可欠です。レン。あなたには生産職を中心に呼びかけ、プレイヤー同士の協力関係を提案して回ってください」
「了解」
リンはひとまず全員の行動を決めていく。パーティーリーダーとしてこの個性バラバラなメンバーをまとめあげる。
「シリウス」
「なにー?」
「あなたには今から自由にこのイベントフィールドを駆け回って貰います。地図を埋めてください」
「おー。僕の好きそうな仕事で助かったよ!!」
と、即座に飛び出していくシリウス。そんなシリウスを見送りリンはさらにみなの行動を決めていく。
「シズカ、サナタリアは継続して素材集めを頼めますか?」
「は、はい…」
「え?…またです?…はいです…」
明らかにサナタリアは嫌そうだがリンは
「大丈夫です。素材集めと言っても集めてもらうのは薬草や、変わった素材です。このイベント。街をつくって終わるとは考えずらい。なら、戦闘に備えて起きましょう。もし必要ならPVPも許可します」
「なら了解です!」
「薬草…。なるほど」
リンの説明で納得がいったのか。サナタリアもシズカも納得顔だ。2人とも装備を戦闘用に切り替える。
「ダイチは私と他に戦闘や素材集めをしてくれるプレイヤーを集めていきます」
「…」
ダイチは静かに
「今回のイベントは協力戦。きっと予想外のことが起きると推測しています。各々ができうる限り最善を尽くしましょう。ではダイチさん行きましょう」
その言葉を皮切りに、全員がそれぞれの方向へ飛び立つ。
この後、スピード自慢のシリウスは地図を全部埋め。レンは片っ端の生産職をまとめあげ。ダイチとリンは協力者を
そのまわりには多くのプレイヤーが集まるようになり、このイベントの中心へと彼らがなっていくのであった。
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