沼御前の髪

 五つ目は、この辺りに封じられていた【沼御前ぬまごぜんの髪】である。由来はこうだ。


 大沼郡金山町にある沼沢湖の主と伝えられる大蛇に化ける女の妖怪、沼御前。鎌倉時代に佐原十郎義連さわらじゅうろうよしつららに退治されたというが、生き延びていた姿とされる。

 不必要に自然の水を汚した者が水辺にいると、足に絡んで溺れさせようとする人の毛髪として現れる。二丈ほどの長さがあり、元を辿ると下半身が蛇である女が水面下に見えるという。

 逆に自然の水を綺麗にしていれば、水難を避ける加護を与えてくれるそうだ。

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