ただ愛されてみたかったデブスのお話

第1話 家族からの愛

私の家族構成は

ごくごく普通で

父、母、姉、私の四人。

ちょっと違う所と言えば

両親はよくギャンブルに出かけていて

私は隣の家の年配のご夫婦の所で

両親の帰りを待つことが多々あった。

普通に考えれば

赤の他人の子を面倒見るなんて、

嫌な思いも沢山されたことだろう。

それでも、私には

とても優しいご夫婦だった。

そして、もう1つ

私は姉に心底嫌われていたようだった。

1番覚えているのは

私が、「お姉ちゃん」と呼んだ時の

姉の冷たい視線と

「アンタのこと、妹だなんて認めてないから

気安く呼ばないで」

「アンタと仲良くするくらいなら

犬と仲良くした方がマシ」

と言われたこと。

原因は分からなかったけど

嫌われてることは明白だったし

少なからず私にも何かしら

原因があったのかもしれない。

ただ、当時は何も分からなかったし

私は姉が大好きだったから

とてもショックだった。

また父の姉、つまり私にとっては叔母さん達の

父びいきも酷かった。

手土産を持って我が家に来ては

「これは○○(父の名前)に持ってきたものだから。

○○が食べなさい。」

と父以外を牽制するかのような言い方が苦手だった。

そして父と母も

借金に追われ

余裕がある状態ではなく

家の雰囲気としては

あまり良くはなかったのかな、と思う。

家族から愛されてなかったとは思わないけど

私はいつも一人だった。