第10話スライムプレデター……
1発目は最大火力で弾をぶっぱなす。小細工は不用、単純に威力を最大まで引き上げる。
轟音とともに放たれた弾だったが、スライムに対するダメージは見た感じかすり傷程度。これでもダメかよ……。もうちょっとダメージが入っていて欲しかった……。
相手に反撃される前に場所を移動する。相手を見るとこちらを敵と認識していないのか攻撃をしようとしてこない。
スライムを倒す際に必要になるのは核を壊すことだ。今回に関してはスライムボディが邪魔で、超威力の銃弾すらかすり傷だったんだが。
どうにか核に攻撃を通せればどうにかなるかもしれない……。
弱点を見つけるために観察は怠らない。攻撃を仕掛けつつ様子を見る。
攻撃を仕掛けすぎたためかスライムがこちらを向き攻撃を放とうとしている。
「ヤバイ……!」
直感でそれを感じ、防御を展開させる。
「ジャイアントウォール!」
ギリギリ間に合った……。安心したのもつかの間、高圧の水鉄砲が壁を貫通し足を貫く。
「痛えっ!!」
とっさの出来事に思考が途切れかけるがどうにかして思考を巡らせる。防御だ! 早く防御を!!
「ジャイアントウォール! ジャイアントウォール!! ジャイアントウォール!!!……………!!!!」
とりあえず壁を出しまくって防御を固める。
魔法の使いすぎが原因なのか、強烈な頭痛と倦怠感が押し寄せてくる。
今までに感じたことのない程の痛みが体を蝕み意識が飛びかける。
日本で死んだときの比にならない痛み。前の俺だったらとっくの昔に死んでいたな……。死を覚悟し始める体にどうにか渇をいれる。
……せっかく異世界で生き返ったんだ。ガチャも引ける……、成長も明確に感じる…………最高な世界じゃねぇか……! こんなとこで死ぬわけにはいかねぇよなぁ!!
どうにか死にかけの体を動かしアイテムボックスから、ポーション類を取り出す。体全体に振りかける。傷口はみるみるうちに回復し、先程まで襲ってきていた頭痛や倦怠感も一切なくなる。
「すごい効果だな……」
敵の攻撃は一旦終了したのか、急にあたりが静かになる。また攻撃が始まる前に倒さないといけない……。一旦は回復したが勝てる確率は低いままだ……。
核を破壊するには核に直接大ダメージを与える必要がある。初手の攻撃で遠距離攻撃では倒しきれないことはわかった。なら、やるべきことは……近付くことか…………。
「ここで殺らなきゃ……殺られるだけか……。勝てる確率が低い……? そんなの関係ぇねぇ! どんな低い確率でも引いてきたのがこの……俺だぁぁ!!」
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