テイマーさん、従魔達とVR世界を歩き回って探索する

@Isogun0307

第1話 プロローグ

ついに…ついにきたぞ。


俺こと…新庄智は、今日という日を待ちに待っていた。

俺が大学に通いながら、一年間ずーっとバイトをして、お金を貯めながら楽しみにしていたVRMMO


Battle And Cooperation World Online

通称 BACO


このゲームはその名の通り、VRの世界をモンスターとバトルしたり、みんなと協力したりして、VR世界を楽しむことができるらしい。

それ以外にも、家を作ったり、色んなクエストをクリアしたり、珍しい武器を作ったり…と様々なことができると聞いている。


俺は、これが発売されると聞いた一年前から、これは絶対に欲しいと思い、お金を貯めまくっていたのだ。

家にいてもやることがなかったし、色々と好きなことができるらしいからな。


そして、今日ついに…!それが届いた!

いやー、本当によかった。三ヶ月前ぐらいから予約が開始されていたので、それを予約し、今日届いたのだが、今ではもう品切れで、公式サイトからも、次の販売には一ヶ月以上はかかるとも発表されている。

それだけ今、世間で注目を浴びているゲームなのだ。


「楽しみだなー!どんな風になってんだろう!」


俺は、今日届いたBCWO専用のVR機器を開封しながら、どんな世界なのか、どんなことができるのだろうなど考えていた。


「けど、やっぱ一番初めの楽しみは、職業選びと、スキル選びかなー」


そう、このゲームは、初めにアバターなどを作成し、さまざまな職業やスキルを選べるようになっているのだ。職業は一つだろうが、スキルはまだどれだけ持てるかは判明されていない。

あー、早く色々見てみたい!


「これをこうして…よし、準備はできたかな」


俺は、開封した機器を説明書を見ながら、色々な設定を終わらして、それを頭から被った。


「えーっと、確か説明書には確か…」


俺は、説明書に書いてあった言葉を思い出して、


「Go to World」


俺はそう言い、目を閉じた。



♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢


「こんにちは!目は覚めたかな?」


俺が目を覚ますと、そこには一人?の妖精さんがいた。あたりを見渡しても何もない。いや、何もないというか…、なんだか時空の間にいるみたいな感じか?


「早速だけど、アバターを作っていくよ!まずは名前を教えてね」

(※これはゲームの中での名前になります。本名ではなく、ニックネームのようなものでお願いします。)


本名ではなくニックネームか、

出来るだけカッコいいのがいいよなー

新庄智…シンジョウサトシ…うーーん


「…シド、シドでお願いします」


シンジョウのシに、サトシのトに濁点をつけるという安直に決めたものだ。


「シドだね!わかったよ、次にアバター作りにいくよ」


そう言った瞬間、俺の目の前にアバターが現れた。初めは、顔も体も何もない状態らしい。


「うーん、アバターかー…」


赤髪とか青髪とか、色々試すのもありだけど…。

俺、絶対似合わないと思うしな、


「なら、現実と似たような感じにする?」


お、そんなこともできるのか。

うーーん…、やっぱ今まで通りが一番か。


「なら、それでお願いします」


「わかったよ!えいっ」


おー、何もなかったアバターが、少しずつできてきているぞ。

…なんか少しだけ、顔が良くなっている気がするが。まーいいか


「次に、種族を決めていくよ!」


————————————————————


人間  獣人  エルフ  ドワーフ


小人族  竜人  魔人   半人


————————————————————


はーー、色んな種族があるんだな。


「タップすると、どんな種族なのかわかるから、わかんなかったらタップしてみてね。

もし決まったら教えてね!」


なるほど…なら良くわかっていない半人を見てみようかな。


半人…二つの種族のハーフになる種族

例 人間とエルフのハーフ ハーフエルフ

  獣人と悪魔のハーフ  獣魔族

※二つの種族は選べますが、種族によっては違いがわからないことなどもあります。


こんなこともできるのか…!すげーな

これも魅力的だ。

けど、他の種族もいいんだよなー。


うーーーーーん…………


よし、ここは普段通りで行くか。

さっきのアバターも今まで通りだったし。


「普通に人間でお願いします」


ここは無難にいこう。

やっぱ普通が一番なんだよ。


「わかったよ!次に、職業を決めるね。先に言っておくと、今から10個の職業が出てくるけど、もし良いのがなかったら3回だけチェンジができるからしたかったら言ってね」


きた…、めっちゃわくわくしてきたぞ!

まだ何にしようかとか何も決めてないけど、なんかいいの来い!


————————————————————


剣士  遊び人  魔剣士  研究科


料理人  鞭使い  弓師  錬金術師


試食人  魔法使い


———————————————————


おー、職業もいろんなものがあるんだな。

剣士や魔法使いぐらいは知ってるけど…、

遊び人とか、試食人ってなんだよ。

運営のおふざけか?ちょっとタップしてみるか。


遊び人…遊ぶ人

試食人…試食する人



………

うん、これはおふざけでしょ。だって何これ?そのままのことしか書いてないじゃん。タップした意味ほぼゼロよ。

いや、けどこういう職業が結構強かったり、将来的に使えたりするのか?

そう考えると、悩むけど…


…違うな、もっと俺に突き刺さる感じのものがいい。他のもよかったけど、チェンジも余ってるし。


「チェンジでお願いします」


「わかった!いくよ…えいっ!」


————————————————————


農夫  盾士  槍使い  テイマー


斧使い  海賊  登山家  釣り人


薬剤師  建築家


————————————————————


すごいな、まだこんなにも職業があるのか。


「職業は全部で100種類以上あるからね!自分の好きなものを選べばいいよ」


そんなに種類があるのか、もし一点狙いできてる人がいたら大変だな…。

てか、普通に心読んでるし。まーいいか


俺はもう一度一覧を眺めて、少し気になるものを見つけた。それが、


テイマー…モンスターを従え、モンスターと共に戦うもの


テイマー、これは面白そうだ。もともと動物が好きって言うこともあるし、それを従えて一緒に戦える。これはいい!

これは決定だ


「テイマーでお願いします!」


「わかったよ!次にスキルを三つ選んでもらうよ。スキルはレベルが上がると、取れるスキルも増えるから、そこは安心してね!けど、専用スキルというものもあって、それは専用の職業でしか取れないから、それには気をつけてね」


————————————————————


テイマー専用スキル(※これは絶対に取らなければいけません)

テイム


スキル

採掘  鑑定  火魔法  水魔法 ……


HP回復アップ MP回復アップ …………


足技  投げ技  逃げ足  接近 ……


……


……


————————————————————


…多すぎでは?!


こっから選ぶのは、結構大変だぞ

ただ、テイマーなだけあってテイムは絶対に必要なんだな。まー、これはもう選択しておこう。


あと二つか…


俺はスクロールをしながら、色々なスキルを目に通す。

この中で、テイマーとして役立ちそうなもの…うーーん…


あ、


以心伝心…パーティメンバーやクランメンバーなどと意思の疎通ができるようになる。

(テイマーならばテイムモンスターも可)


以心伝心、これは役立ちそうだ。

一緒に戦う時とかに、意思の疎通が出来るようになれば楽になりそうだし。


…、まーただ、戦闘するのもいいけど、一緒に街を歩いて探索したりもしたいんだけどね


よし、これも決定だ。


あと一個なんだが、うーーん…迷う。

けど、少しは一緒にモンスターと戦いたいという気持ちもあるから、戦闘系のスキルがいいんだが、どれがいいのかわからない。


「迷ってるようだったら、一つだけランダムにしてみる?」


「え、そんなことができるのか?」


「うん!あまりおすすめはしないんだけど、迷ってるみたいだったから、ちょっと提案して見たんだ」


ランダムか…確かにずっと迷ってるんだったら、ランダムで決めた方がいいかも知れないが…。こんだけいっぱいあると何になるかわからないし、戦闘系以外のものもあり得るようになる。妖精さんもあまりおすすめしないって言ってるしな、



…けど、俺はそれに乗ってみるぞ!

わんちゃんいい感じのものもあるかもしれないしね!

それに、なんかガチャっぽくて楽しそう。

ホントはこんな感じで決めちゃったらダメなんだろうけど…、やってみたいものはしょうがないよな…!


よし


「テイム、以心伝心、ランダムでお願いします!」




「わかったよ!最後に、ステータスを決めいくよ」


————————————————————

HP : 25 MP : 10

攻撃力 : 0 防御力 : 0 敏捷力 : 0

知力 : 0 器用さ : 0 ラック : 0


残りポイント 30

(※レベルが上がると、ポイントを少しだけもらうことができます)

————————————————————


「HPとMPは職業によって決まっちゃているけど、残りのステータスは自分で決められるよ!」



そういうことか、残り30ポイントっていうことは、普通は全部に5ポイントずつ振るのが当たり前だと思うけど…


テイマーって言う職業から考えるならやっぱ、知力とラックは必要か?

知力がないと、テイムモンスター達を指示することは難しいと思うし、

ラックがあれば、テイムする確率が少しは上がると思う。

逆に、テイムモンスターっていう仲間がいるんだから、攻撃力は少しだけ下げてもいいのか…?


…よし、悩んだけど、俺はこれでいこう


————————————————————

HP : 25 MP : 10

攻撃力 : 4 防御力 : 6 敏捷力 : 4

知力 : 6 器用さ : 3 ラック : 7


残りポイント 0

————————————————————


悩んだ末、俺はこんな感じにした。

大体はさっき考えた感じと同じだけど、防御力も少しだけ高くしといた。死んでしまったら元もこもないからな。

本当は、器用さをもう少しだけ下げてもいいのかなとも考えたけど、もしかしたら少しは必要になるかもしれないしね。

それに、レベルが上がればポイントがもらえるらしいし。


「これで決定で大丈夫?」


「はい、これでお願いします」


「わかったよ!これが最終的な君のステータスだよ」


————————————————————

名前 シド  Lv 1

人種 人間

職業 テイマー


HP : 25 MP : 10

攻撃力 : 4 防御力 : 6 敏捷力 : 4

知力 : 6 器用さ : 3 ラック : 7

残りポイント 0


スキル

テイムLv1  以心伝心Lv1 ランダム

————————————————————


「これで決定大丈夫かな?」


俺は、もう一度ステータスを見直した。

うん、大丈夫だ


「はい、大丈夫です」


「わかった!じゃー今から、始まりの街に送るからね!」


そう妖精さんが言った瞬間、周りが光り出した。


「BACOの世界はとっても広いんだ。君の好きなことをやって楽しんでね!じゃーね!」


そう言い、妖精さんは消えていく。


よし、思いっきり楽しもう















  














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