ただ一つの願い

勝利だギューちゃん

第1話

海に来ている

人が多い

当たり前


出会いは必然という。

偶然なんて出会いはなく、その人と出会う事は前もって準備されていたのか?

だとしたら、彼女との準備は何だろう?


しかしまあ、水着のお姉さんが多いな。

殆どがビキニだ。

余程、自分のルックスに自信があるんだな。


「こら、何を見ている」

後ろから声をかけられる。

振り返らずに応える。


「水着のお姉さん」

「海で他に楽しみは無いの?」

「あると思うか?」


くだらないやり取りはやめておこう。


「遅かったな」

「君が早いんだよ」

「確かに早く着きすぎたな」

「うん、行こうか?」

「ああ」


声の主は、幼馴染の女の子。

久しぶりに会う。

久しぶりと言っても一年ぶりか?


僕らの歳だと長く感じるな。

もう何年かしたら、一年が一日くらいに感じるようになるのだろうか?


それまで、命が持てばだが・・・


ふたりで肩を並べて歩く。


出会いは必然。

別れも必然。

だが、その別れが来ないことを、願う。


「着いたよ」

「変わらないな」

「さすがに、一年じゃ変わらないよ」


今、僕たちがいるのは海が見下ろせるキャンプ場。

バンジージャンプも出来るが、御免被る。


いつまで続くかわからないが、この楽しい時間が少しでも長く続くいてほしい。

それだけが願い。

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ただ一つの願い 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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