第15話 新入生代表挨拶の暗号(10)
「『+』『ー』の記号と数字の組み合わせが、アルファベット一文字に変換できる仕組みになってることは間違いないわ。まずは、項を書き出して、アルファベットを整理しましょう!」
「項って何だっけ」
「ちょっと、数列解ける人がそこから!?」
「ごめん、スポット的に記憶が曖昧で」
「項っていうのは、『+』と『ー』を含む式があったとして、それを全て足し算だけで表した時に『+』で結ばれたそれぞれの数とかのことよ。
例えば
ー1+3ー5を全て加法で表すと
(ー1)+(+3)+(ー5)になって、
項は ー1、+3、ー5」
「ああ。それ、中学の最初の頃にやったね」
「思い出した? 『+』と『ー』に分けて、暗号に含まれる項を書き出してみるわね」
+1 ー1
+2 ー2
+3 ー3
+4 ー4
+5 ー5
+6 ー6
+7 ー7
+8 ー8
+9 ー9
+10
+11
+12
「『+』が12個。『ー』が9個。合わせて21個」
「アルファベットって全部で何個あるんだっけ」
「26個よ」
「5個足りない!」
「大丈夫。それは5つの母音が含まれていないからよ。足せば26個になるわ」
「よかった!」
「数字は全て子音。あとは、この『+』と『ー』がどういう基準で分けられているのかさえ分かれば、暗号解読よ!」
「すげー! でもあと3駅だ! 急ごう!」
「常葉、ここからは手分けしましょう。私は『+』『ー』を分ける基準を探るから、常葉は虫食い単語をできるだけ完成させて。分かり次第、私に教えて!」
「了解!」
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