最終話:時が経つ
しかし、時が経つにつれて、その学校と靴箱の怖い話は、ただの都市伝説として薄れていきました。新しい世代の子供たちは、それを単なる噂として笑い話にしていました。学校の廃墟は、子供たちの冒険の場となり、時折そこで遊ぶ姿が見られるようになっていました。
ある日、町の子供たちの中に、学校の怖い話を真剣に信じる者が一人現れました。彼の名前は健太といい、幼い頃からオカルトや超自然現象に興味を持っていました。彼は友人たちに学校の廃墟を訪れることを提案し、靴箱の真実を解き明かすことを決意しました。
健太と友人たちは、学校の廃墟に忍び込みました。廃墟の中は錆びついた机や椅子、壊れた窓ガラスが床に散らばり、荒れ果てた様子が広がっていました。彼らは3階の廊下に向かい、靴箱のある場所に辿り着きました。
靴箱の前で立ち止まり、健太は決意を新たにして靴箱を開けました。しかし、中から現れたものはただのほこりと古びた靴だけでした。友人たちは安堵の表情を浮かべ、笑い合いました。健太も自分の勇気をほめたたえながら笑顔を見せました。
しかし、その笑顔も束の間、廃墟の中に不気味な気配が漂い始めました。友人たちは一様に身を引き締め、周囲を警戒し始めました。突然、廊下の先からかすかな音が聞こえてきました。足音が近づいてくるにつれて、彼らの心臓はどんどん速く鼓動し始めました。
廊下の向こうから、影が徐々に姿を現しました。それは人のような形をしていましたが、透明で不定形な輪郭を持っていました。友人たちは声を失い、凍りつくような恐怖に襲われました。健太もまた、目を疑いながらその光景を見つめていました。
不気味な影は、靴箱のある場所に近づいてきました。その瞬間、靴箱が急に動き出し、蓋が開かれました。中からは怪しげな光が漏れ、異次元のような風景が広がりました。友人たちは恐怖に打ち震え、健太は一歩後ずさりしました。
そして、怪しげな影が靴箱の光景へと消えていきました。友人たちと健太は、その場から逃げるように学校の外へと駆け出しました。彼らが学校を後にした後も、廃墟からは奇妙な光と不気味な声が漏れ続け、町の人々には再び学校の怖い話が広まることとなりました。
結局、その学校と靴箱の謎は解明されず、町の人々は今もなおその場所を避けるようになりました。そして、健太と友人たちの体験は、新たな都市伝説として語り継がれ、その怖い話は次の世代へと受け継がれていくのでした…。
靴箱の呪い:学校の廃墟に潜む恐怖の秘密 O.K @kenken1111
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