皆さん、時間ですよ!

羽弦トリス

第1話僕は人気者

僕は一般人には嫌われる。何故か分からないが、人を寄せ付けないオーラが出ている。文句言ったわけでもなく、横柄な態度を取っているのではないのだが。

だが、そんな僕の事好きになり、寄ってくる人々?がいる。

  

お年寄り、子供、ハエ。


お年寄りは、僕を見るとかなりの確率で話し掛けてくる。

内容は、他愛もない話しだがお年寄りは楽しそうに語っている。

昨日もお年寄りが自販機前で、交通系ICカードでジュースを買おうとしていたが、反応しない。僕もコーヒーを買いたいのだが。

よく見ると、カードをタッチする所を間違えて、説明シールにお年寄りはタッチしていたので、

「ここですよ!」

と、言うとお年寄りは笑いながら、

「お兄さん、済まないねぇ。これだから、歳は取りたくないんだよな」

と、言ってジュースを買っていた。

エレベーターで地下鉄乗り場まで一緒だったが、何度もお礼を言われて別れた。

昨日は僕が話し掛けたが、そんなイレギュラーもある。

次、子供。

うちの子供は中学生だが、僕をパパと呼び懐いている。

甥っ子姪っ子は名古屋のオジサンと呼びちょっかいを出してくる。

酔っ払った日にゃ、息子が僕と肩を組み、「しっかりしろよ!パパ〜」 

てな感じで接する。だが、僕が怒ると怖いの知っているので、あんまり舐めてはいない。

電車やバスの中で、幼児がいるとその子は僕の顔を見つめる。

手を振ると、向こうも手を振る。それを見た、親は僕の顔を見るとニコリとして子供にこっちを見させない様にする。まぁいい。一般人は僕を嫌うのを知っているから。

次ハエ。

ハエは何故か僕にたかってくる。

おれは、ウンコじゃないぞ!

もしかして、僕が臭いと言うのか?

この前、帰宅途中、思い出し笑いをしてゲラゲラ笑いなが歩いていたら、口の中にハエが飛び込んできた。

僕はウツボカズラではない。食虫植物じゃ無いんだぞ!

僕の息は臭いことを自覚している。この口臭に、ハエがたかるのだ。


覚えていて損はない。(損ばかり)

僕の仲間は、お年寄り、子供、ハエだけだ!

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