第26話
では、始めます……。3、2、1……
「では! これより、日本国の国事行為として、Cランク探索者のレンさんの認定式を開始いたします」
『キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!』
『まじか!? 予告どおり!?』
『つえぇ……』
ということで。トントン拍子に昨日から来てしまったんだけど。
もう今は配信が始まったみたいだ。なんと、俺が有名になってから3日。
えっ? 3日? ってなってるけども。うん、うん、まぁ仕方がないですよ。
だって急だったもん。
そして今は、俺は冠をつけられている。とはいってもちっさいものだけど。
C!! とでっかく文字が付けられているんだ。ださい。非常にダサい。
「まず最初に、レンさん。私どもは、レンさんを日本唯一のCランク探索者として認定いたします。よろしいでしょうか」
おっ。来たな。打ち合わせどおりだ。
「――謹んでお受けいたします」
このことは、全国へと広まった。反響は想像以上であり、ヨーチューブ上では世界歴代1位の同接数を記録。
また、ツエッター上では2日間、トレンド1位を独占。
ニュースでも報道され、配信者としての『レン』を知らぬものはいなくなった。
けど、そうなったら反響も大きいものがある。
俺の中学の時の知り合いであったり、近くに住む人。そして、俺の話題性に漬け込もうとする悪い人たち。
みんなから祝福や、洗礼()を受けた。
こんな中でも、俺の住所がバレなかったことは幸運だ。
そうして、3日後。俺は再びお国からの呼び出しを受けていた。
今回は前回と違ってちゃんと認定式をしてくれたという信頼感があるから、前回のように身構えることなく――いや、少しは身構えたけど、リラックスして行くことができた。
「おお、レン君。よく来てくれた。前の認定式、すごい話題になってたじゃないか」
今話しているのは、首相の岸田
「はい、これも首相が配信をしてくださったおかげです」
「いやいや、レン君が強いおかげだよ。あぁ、それと。今回は非公式な場だからね。ある程度リラックスして臨んでくれると嬉しいな」
「……わかりました」
言われるがままに姿勢を少し楽にしたのだが。いいんでしょうか? 非公式とは言え首相の眼前で楽にして。
なんかスパイとかいない? 俺がちょっと不敬な態度取ってるのツエッターに流されて炎上したりしない?
しない……? しないかぁ……。まぁしても岸田首相がなんとかしてくれそうな気がしなくもない。
「さて、さっそく本題に入りたいのだが。レン君。君、ワールドカップに出るつもりはないかい?」
はい? 首相は何を言ってるの??
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