第12話 同級生はおともだち

「私と白木くんってカップルに見えるのかな?」


なにいってるんだ?この子は


「氷川先生の言ったこと気にしてるの?

からかって言ってただけだから気にしなくていいよ。」

胸のドキドキを押さえながら冷静に言葉を返す。


「いえ、先生の話は関係なく

白木くんは私との関係はどう思いますか?」

「いや、クラスメートかな?

柊さんとはまだ会って2日目だし。」

「私は白木くんとクラスメート以上になりたいです!昨日遊んだりして本当に楽しかったです!」

語気を強めに首を子どもがイヤイヤするように振りがら言ってくる柊さん

不謹慎にもポニーテールが揺れているのが夕日に照らされてきれいに見えた。


ああ、そうか彼女はあのように遊ぶ友達がいなかったんだ

だから、僕のことを友達と思ったのだろう


僕は…


「柊さん、僕と友達になろう」

「白木くん!」

顔をまっすぐ見つめてくる柊さん


「いいんですか?」

「僕がなりたいんだ。

キレイで勉強もできるけど意外と抜けてるところがあって可愛らしく笑う柊さんと友達に!」


すごく恥ずかしい

伊万里のときもそうだったけど異性と友達になるときってこんなに恥ずかしいものなのだろうか?


「嬉しい、嬉しいです!白木くん」

「僕も嬉しいよ。柊さん」


嬉しい気持ちに嘘はないだからこそ正直に答える。

そんなときに柊さんはとんでもないことを言ってきた。


「白木くん、友達になったのなら名前で呼んでもいいですか?」

「柊さん!?」

やはり、少し抜けてる。

さすがに止めようとするも


「友達は名前で呼び会うものですよ。

 私も友達に可奈って呼ばれてますし。」

「それは同性ー」

「それとも白木くんは嫌ですか?」

目をうるうるしなが目で訴えてくる柊さん


「分かったよ…

よろしく!可奈さん。」

「はい!

よろしくお願いいたします。隆二くん!!」

そう言って握手してくる彼女の笑顔は誰をも魅惑するような笑顔だった。



あの後、少し予定があるそうで可奈さんは教室に残ったので僕は帰宅の準備をする。


「明日は文科部を見に行こうね。隆二くん」

と約束をされ連絡先を交換したことを思い出していると

RINEの通知がきた。


鬼畜先輩へ


     例の場所で待ってます


         

           先輩の愛しい後輩より


なんでRINEなのに手紙調で送ってきてるんだ?

と疑問に思っているが

例の場所もよく分かってないのでとりあえず昨日伊万里と会った場所に向かう。


「うわぁ」


伊万里と出会った場所に行くと

近くの電柱の影からなにかが飛びかかってきた。




「じゃーん、可愛い伊万里ちゃんです!」


腕に抱きついてくる愛しい?後輩に呆然としてる

こちらにビシッと指を指して伊万里は言いきった。


「先輩!!伊万里ちゃん宣言です。」




ーーーーーーーーーーーーー

おまけ


とあるお姉ちゃんは弟が好き


ラクロス部の部室


「ねえ、なんか機嫌良すぎて気持ち悪いんだけど」

「気持ち悪いって酷いなぁ」


黒髪ショートカットの女の子は不満げに言う


「いつも男に言い寄られてイライラしてるあんたが嫌に上機嫌なの怖いじゃん」

友達の女の子は覚めた感じに返すと


「弟くんに会ったからかな?本当にかわいいかった~」

「弟?あんたと小学校からの付き合いだけど一人っ子だよね??」 

「そうだよー」

ショートカットの女の子は当たり前のように言うが何一つ会話が噛み合ってない。


「なんか知らないけど弟ができたのね」

友人は考えるのを辞めた。


「うん、本当にかわいいんだよ

頭を撫でたり、あーんしたりするとすごい真っ赤になって照れるんだけど受け入れてくれるし

お姉ちゃんって呼んでってお願いしたら本当に呼んでくれたし

キャーほんとかわいい!写真とればよかった!」


「昼休みだから、いなかったのね

朝急にいうからびっくりしたよ。」


「ごめんね~

朝、たまたま弟くんを見つけてね~

電車のなかでつらそうにしてるの見たときから

よしよしして頬擦りしたくて堪らなかったんだよね。あー!写真撮っておけばーーーーーー」


「あーはいはい

でも、小学生とか幼稚園生に手を出すのは犯罪だからね。」


「大丈夫だよ、だって弟くん、うちの高校の一年生だもん。」


「は?」


この後、一時間ほど弟の魅力について嫌々叩き込まれる友人出会った。





ーーーーーーーーーーーーー



おまけの人物は少年法により伏せさせていただきます。

次回からは自称かわいい後輩伊万里のターンです。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る