平成23年6月10日(金)午後9時、曇天。気温摂氏22度。

 午前六時半頃、起床。目ざめがわるい。両肺が重苦しく肩で息をする。どうも寝ていて冷えたようでからだの中で血が固っている感じである。右胸部、両腰にマッサージ器をあてりをほぐす。両腰にカイロをる。血行が、すこし良くなると気分もすこしだけ改善する。

 マイナス思考の社会学系の書物を読んでゆくと、もう自分の人生は終わりのような気持ちになってくる。たしかに日本の景気は悪く無産者たちの暮しは悪くなる一方である。派遣切りやネットカフェ難民、ホームレス、生活保護など暗い気持ちになる話題はつきない。たしかに私の生活もそれらの状況に隣接している。しかし、ひるがえって考えてみるに、これらのことは、ただ手をこまねいていた場合に起こることであって、何事か働きかけをやめない者には無関係であることがわかる。つまり、マイナス思考の社会学では始めから最後まで善良に人生をすごすことが前提に語られていて悪意をもって生活してゆくことが議論されないままになっている。悪意をもって生きるとは、なんのことはない管理職的センスをもって非情にってゆくことであり、また社長が従業員を搾取したり、資産家がビル経営、マンション経営を合法的にしてゆくことである。・・・それらができない無産者は非合法でゆくしかない。非合法でつくった資産を合法にかえてゆくだけの覚悟がいるのである。それが人生である。

 午後一時半前、高円寺に在る清川病院(※1)へ行く。金のことも気にはなったが、金のことばかり気にして行動しないのはよくないと思い直したのであった。胸部レントゲン写真、心電図、血液検査をした。どれも特別わるいところはないと言われ嬉しい気持ちの半面、原因がこれではわからないことになってしまった。私は内科医にむかって、それでは花粉症が原因で胸が苦しいのかもしれないと主張したが、医者は花粉症に呼吸困難はないでしょうと言う。私は、そんなはずはないと思って、後で家のパソコンでしらべてみたが、なるほど花粉症の主な症状に呼吸困難はない。では、どこでそう云うふうに思いちがいをしたものか今となっては判然としないが、医者は薬をだすと言うのであった。薬は、デパス錠0.5㎎(1回1錠)10回分である。どうも精神安定剤のたぐいであるらしい。からだがきついときにんでくれと言っていたので、なるべく手をださないようにしようと思う。結局、器質的問題はなく、あとは花粉症のアレルギーと自律神経失調症方面である。医者の言うとおりだと花粉症の線はないので、あとは自律神経系である。・・・もっとも、私もはじめから自律神経だろうと思っていたので、おどろきも、よろこびもない。清川病院では三年ぶりの来院なので、三年に一度の検診になった。一番の問題で懸案事項であった治療費は病院で四千百三十円、薬局で三百六十円であった。合計、四千四百九十円である。安心料として、定期検診料として、今の窮地で安いか高いかは、あとあと判断したい。


※1 清川病院 阿佐ヶ谷南二丁目に在る中規模病院。高円寺と記述があるが、誤りである。

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