かめのこごろう

詰沢脇市

第1話「出動」

今日も特になんもなかった。いやまだわからん。でもだいだいこのような日はこのようだろうなという予測はもうあったりする。

長年このようなだらしない生活を続けていたらやはりだらしなく時間は過ぎていくわけで、こんなスマホなんかもう投げ飛ばしてもう寝ころんでそのまま寝ようよ。などともうやる気のなさが体の肌の毛穴からジュルジュルジュクジュクと吹き出して背中の後ろに溜まったりして気持ち悪いよ。運動が必要よ。

俺は風呂のお湯を出しっぱなしにしていたことに気がつき、ここで座椅子からずり落ちた身体を漸く引き上げて立ち上がるのだ。風呂に入れば少しは良くなるはず。自律神経に良い効果が得られるとか聞いたことがある。というかだいたいここ数年情報や知識はスマホで知るので、見たことがあるってのが正しかったりするのだろう。

ほらさっさと起きろよ俺。

まだ俺は座椅子からずり落ちたまま、スマホのキーを叩きこれを書いている。


おれの出動はこれから


一方その頃




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