心地よい読後感の素敵なストーリーでした！

受賞おめでとうございます！
凛と栞の会話はほとんど無いにも関わらず、読み進めていく内に二人の温かい関係性がしっとりと染み込んできて、心地よかったです。
凛が、人と会話をすることが苦手だから、小説を書いて栞にメッセージを残したところにぐっときました。たしかに、家の居心地が悪くても直接相談するのは難しいかもしれませんよね。彼女だから出来たやり方、きっと勇気を振り絞って挟んだであろうノートに目頭が熱くなりました。
恥ずかしながらグリッサンドという言葉は知らなかったのですが、まさに凛の本の取り方や性格にぴったりの言葉で、素敵です。
文芸部の伏線回収も良かったです。そこが凛にとっての居場所になることを願わずにはいられません。彼女たちの放課後の密やかな楽しみとなったらいいなと思いました。
心がすっと浄化されていくような晴れやかな気持ちになれました。素敵な作品を読ませていただきありがとうございました。