第4話 佐藤『あのコンビニ・後編』

ザーッという音とともに砂嵐が画面に写っている


ピタッっと止まり、画面が真っ黒になる


「ホラー動画を探し隊、佐藤です。

今回は前回の後編。

コンビニだった空き店舗にカメラを置いて3日間録画した。もちろん、そこは曰く付き。

詳しくは下のURLへ飛んでくれ」


画面の下にURLが表示される


「録画した映像は俺もまだ見ていない。もしものことがあるといけないから、手元に塩とファ○リーズ、それと…」


机が映し出される

順番に

・紙の上に山積みになった白い粉(塩と思われる)

・ファ○リーズ

が机の上に置かれる


「それともう一つ。Twitterアカウントのフォロワーさんのアドバイスだ。アカウント名''出席番号25番''さん。

いつもありがとう。

25番さんのアドバイスで桜餅を用意するといいらしい。」


たん。

机の上に桜餅が乗った小皿が追加される


画面下にコメントが流れる

(桜餅?wwwwww)

(ファ○リーズさまーーー!)

(ちょwwwおまwww25番てwww)

(なぜそこで桜餅www)


「下、少しだまれ。うるさい。

今回は生放送ということで、コメントを画面下に流してる。悪質なものは放送止めて警察に報告するぞ。

隊員の鈴木に特定させて田中にシメさせるから。」


机の上にSDカードが置かれる

録画した映像が入っているらしい


塩と桜餅に変化はない


「出席番号25番さんはこのコンビニだったところの市内に住んでいるそうだ。前編を投稿した後、すぐにメッセージが届いた。住所まで特定して、コンビニの名前まで言い当てたから確かだと思う。

……桜餅の意味はわからないけど。」


画面下にゆっくりとコメントが流れていく


「じゃあ、公開時間だ。」


画面がゆっくりと暗くなる

画面下に白い文字でコメントが流れていく

佐藤の声が異様に響く


「録画した映像は3日間。早回しで流す。異常事態が起こったら止めて放送中止。すぐにお祓い行きだ。

もう一度言うが、まだ俺も見ていない映像だ。


できれば止めずに見たい。」


画面が3つに分けられる


「設置したカメラは全部で3つ。

入り口、事務所、店内後方から。それぞれに表示が出ているからわかると思う。」


画面でカウントダウンが始まる


3


2


1


「スタート」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る