大嫌いなこの世界を変えるために ‐変わりたい私は暗闇の中で光を見る。
フォッツ
1章 始まりの出会い
プロローグ
魔王が世界を滅ぼそうと動いた日。
魔物は活発に暴れ、東京は荒れた。
が、そこに一人の勇者が魔王を倒そうと立ち向かった。
そして、勇者は魔王に勝利し世界は平和となった。
だが、魔王はたくさんのものを奪っていった。
▲▽▲▽
勇者が世界を救い平和になった日、私の親は魔物によって殺された。
馬面で毛深く、恐ろしい姿をして片手に斧を持ち、赤いオーラを纏う魔物に、胴を切断されて殺された。頭を切断されて殺された。
私の目の前で・・・・・。
タンスに隠れていた私は運良く助かった。
でも、なんで助かったのかは、わからない。目が覚めると病院のベットで横になっていた。
その後は、母方の祖母の方に預けられ私は成長した。
成長と言っても、少し背が伸びて、見た目が大人に近づいただけ。
高校生になっても何も変わってない。
魔物が親を殺した時の記憶が昨日のことのように鮮明に思い出し震えている。
声が出せないくらい怖くて、目の前に広がる残酷な赤い光景。
私の見た目は変わっても私の中身はあの時、恐怖に震える私のままだ。
▲▽▲▽
世界では魔法と言ったり、異能力と言ったりする能力で溢れている。
全部原理は一緒だ。
人には必ず体の中に魔力がある、そこから出される力のことを人は色々名前をつけて呼んでいる。一般的には魔法と呼ばれている。
魔法があれば、何でもできるらしい。生活も、働く時も、全てに役に立つのがこの世界の魔法。
けど、私には魔力がなかった。あるにはあるけど、量が少ない。
だから、魔法は使えない。けど、魔法なんて使わなくても、生活も働くこともできる。そんなふうに思ってたけど、気づいてしまった。
この世界は魔力が全てだということに。
そして、今日も私は恐怖に震え、世界に絶望した。
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