魔物の二種類。発生型と迷宮型。

 転変世界に出現する魔物は、大きく二種類に分かれます。

 世界中のどこにでも出現する「発生型」と、特定の魔物が構築する迷宮の内部から湧きだしてくる「迷宮型」の二つです。

 どちらにも、寄生したり、卵を産み付けたりする寄生蜂や肉食蠅のようなタイプはいますが、生殖器等はありません。


『発生型』

 突然、黒い霧が発生して一か所に収束したかと思うと、その場に現れる魔物が発生型の魔物です。

 世界中のどこにでも現れる可能性があり、空中、海中、街中などお構いなしに出現します。

 姿は一定ではなく、動物、植物、鉱物などが合わさったような、異様な外見をしています。また、外見から物理的な攻撃が得意なのか、魔法が得意なのかを判断するのはほぼ不可能です。分析や解析の能力や法術で調べる事が、魔物対策の第一歩です。

 一般的に、大きければ大きいほど強力な魔力を持つ魔物で、倒して得られる魔力塊も大きさに比例する事が多いです。

 発生型の特殊な個体として、ピラミッドを逆さにしたような姿の「迷宮構築魔」がおり、出現は極めて稀で一万体に1体程なのですが、144時間放置しておくとその場で地下に向かって巨大な迷宮を構築してしまう、非常に厄介な魔物です。

 迷宮構築魔が構築してしまった迷宮は、その規模も内部に出現する魔物の種類も色々ですが、その最深部にある本体の迷宮核を破壊しない限り、延々と内部から迷宮型の魔物が出てくるようになります。


『迷宮型』

 迷宮構築魔が構築した迷宮から湧き出てくるのが、迷宮型の魔物です。

 動物か植物か鉱物かも判然としない見た目の発生型よりはずっと判り易い姿をしており、大体はRPGに出てくるような怪物ばかりです。外見からどんな攻撃が得意かも、ある程度は判ります。

 迷宮内から出現する魔物は、その迷宮ごとに違いがありますが、発生型よりも得られる魔力塊は少ない代わりに、種類によっては様々な道具や素材を落とす場合もあります。

 中には特殊な鉱石を落とす魔物もおり、それを目当てに炎鉄族などが迷宮を囲った町を作る事もあります。

 ただし、迷宮は時間経過で強くなっていくとも考えられています。

 都市内部に迷宮が構築された時もあり、そこでは迷宮を隔離する壁を築く間に非常に多くの犠牲者が出ました。

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