明日駅

のんたろう

第1話 俺はずっと死にたかった。

俺はずっと死にたかった。


そして今日やっとこの人生を終わらせることが出来る。


夜遅くに家をこっそり抜け出し、駅へ向かった。

駅のホームに着くと、誰もいなく真っ暗で静かだった。嫌な予感がする。時計を見るとやはり終電が過ぎていた。今日絶対に死ぬって決めたのに。

俺は膝から崩れ落ちて落胆した。

その瞬間、電車が来た。

おかしいな、もう来ないはずなのに。

とりあえず俺は乗ってみることにした。中には誰もいなくて、静かで、不気味だった。

こうやってずっと1人で電車に乗り続けてから死ぬのもいいかもな。

その時アナウンスが鳴った。

「まもなく明日駅、明日駅。終点です。本日はご利用くださいましてありがとうございました。」

「明日駅…?」

聞いた事のない駅だ。

別の車両に人がいるか探してみることにした。

すると、1人の女の子がいた。

よく見ると、人間だった。

初めて見た…。

同い年ぐらいだろうか?

その女の子はこちらに気づくと、目から涙?というものを出しながら人間で言う驚いた顔をしていた。

「あ、あの…明日駅ってなんの駅か分かる?」

そう聞くと彼女は涙ぐみながら飛びっきりの笑顔でこう言った。

「やっと会えた…」

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