焦がれ死に

春色の雪解け。

一の巻 花火

 ドォンッ、と雄叫びをあげる大輪の華が、煌びやかに頭上で咲き誇る。

 不安になりそうなほど暗い夜空に根を張り、茎を伸ばし、そして輝く夏の華。

 それはまるで儚き生き物の命のようで。

 あるいは人間の生き様のようで。

 どれだけ目を逸らしても、もう。

 もうきっと、離れない。

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焦がれ死に 春色の雪解け。 @Haruiro143

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