〝1番〟取ったなら。

二宮みぃ。

〝不器用〟なキミでも。



「あーっ、ちょっと!

瑛二!また間違えてるってば!」


「.........あ、ごめん、」



私、糸井朋美(いといともみ)は。




一応、同い年でメガネをかけた幼なじみ、

麻生瑛二(あそうえいじ)の勉強を見ているところ。




瑛二とは幼なじみで、

ずっと一緒に過ごして来たのに。




1つだけ正反対なところがある。




自分で言うのもあれだけど、

私は〝天才〟で、瑛二は〝不器用〟




分かりやすく言うなら、

中間テストや期末テストは。




いつも、決まって私は〝1番〟




瑛二は〝最下位〟ってことだ。




勉強だけじゃなくって、

体育だって、音楽だって、瑛二は不器用。




でもね、私には、

瑛二に、ヒミツにしていることがある。




たとえ、瑛二が〝不器用〟だとしても.........




その〝不器用〟が一生続くとしても。




私は、

〝不器用〟なキミでも、好きだと言うこと。




でも、私には伝える勇気がないの...............



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