俺の無属性魔法がおかしい~完全クリアしたゲームに転生したのはいいが、こんな魔法知らない
ラランララ
第一章 転生したけどここ知ってる
第1話 最後の日常
「ふぅ」
それはただの下校中、何ら変わりない俺の日常だった。
「あー疲れた、やっと授業終わった~。」
俺は高校二年生。
部活に所属していない、いわゆる帰宅部な一般人だ。
「今日は何しようかな?」
説明するが帰宅部というのは、有り余る時間をどう使うかという部活なのである。
簡単に言おう、暇。
なのでバイトするのも視野に入れたが、あいにく俺の通ってる高校はバイト禁止。
マジでやることがない。
「そうだ!あのゲームをしよう!」
そう俺は独り言を呟いた、端から見たらだだのヤバい奴である。
それはそうとしてあのゲーム。
超有名ダンジョン系RPG
「(迷宮と一人の英雄、略してめいゆう)」
俺が去年を捧げたえげつないほど面白い、どのサイトにいっても評価はカンスト、アンチも何を攻めればいいのか分からない、売り上げは世界最高の神ゲー。
約800人のプレイアブルキャラクター(意味不明)、無限に連なるストーリー(神ストーリー)、無限どころじゃねぇスキル(運営も何個有るのか分かってない)、レパートリー全て出ただろというモンスターの数(5821種類)そして武器の種類(数えるのはもうやめた!)、そして極めつけは、作るのに5年かかったらしいダンジョンのグラフィックと種類。
この作品が出てからというもの、ダンジョン系RPGの新作は出なくなった。
何故かって?
どう頑張ってもめいゆうの劣化になるから。
てかこの作品、百年に一度レベルのゲーム造りの天才が38人揃った奇跡の世代が、その全てを出しきり、生まれたただの奇跡なのだ。
1人欠けてたら完成してなかったらしい(一周年記念の生放送で語られた)、奇跡とか言うレベルじゃねぇ!!!
そしてこれが販売されたのが俺の受験中。
やりたい欲を決死の思いで我慢し、何とか受験に合格した。
そして一年間受験のせいで一切やらなかったゲーム。
その一年間やらなかった反動で僕は一年をこのゲームに捧げた。
そのおかげで赤点を取りまくった。
そしてゲーム禁止にすると母に脅された。
そして渋々頑張り、何とか赤点回避しながらめいゆうをやり続け。
完全クリアした。
その時のめいゆうをクリアした絶望はとんでもなかった。
3日鬱になったほどだ、あははっ。
そうしてそのゲームをまた今日から始めようと思ったのだ。
本当は記憶消してからやりたかったけど仕方ない。
だって暇なんだもん。
そんな事を考えながら、俺は工事中のビルの横の路地裏に入った。
ここがショートカットになるんだよ(帰宅歴一年と5ヶ月)
そうして7歩位歩いたところで。
バチンッ!
何か固定する的な奴が千切れた音がした。
上を見ると
大きい鉄パイプが大量に俺の頭めがけて落ちて来ていた。
「ッ!」
声にならない叫び声を上げ、しりもちをついてしまった。
そうついてしまった。
もう避けられない。
そうして俺は怖すぎて目をつむり。
ガラガラガラ!!!
落下した音を聞いていた。
くそ痛い。
ただそれは一瞬で、次の瞬間には柔らかそうなベッドの上にいる感触がした。
そうして恐る恐る目を開けると。
「あうあ?(どこだここ?)」
そうして俺の新たな人生が幕を開けた。
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