寸劇台本集
池野華龍
電話
役者
男
女(声だけ)
(男はパソコンに向かって話している)
男 お疲れ様でした。
(パソコンを閉じる)
男 よーし、クリスマス限定イベントも攻略できたし今日はもう寝るか。
(ベットに飛び込む)
男 人生=彼女いない歴の俺がクリスマスにやることといえばソシャゲの周回だけだな
(壁を見つめる)
男 ・・・、あいつ元気にしているかな。
(男、形態に話しかける)
女 もしもし?
男 もしもし?
女 急にどうした?
男 いやさ、暇だから電話した。
女 そうなの?風邪とかじゃないんだね?
男 そうだよ。今まで俺が風邪を引いたことあったか?
女 そういや、あんた馬鹿だから引かなかったね、風邪。
男 はー!?喧嘩売ってるのか?
女 ごめんごめん、けどバカは事実でしょ?
男 違うわ!
女 だって、今までテストの点私のほうが上じゃん。
男 でも授業態度悪くてお前結局内申点俺と同じくらいだったじゃねえか。
女 そんな昔のことは忘れたね。結局最後は受験で勝てばいいのさ。
男 いや、お前はペーパーテストで入ったかもしれないけど俺は推薦だからな。
女 そうだったね。
男 ・・・、そっちの調子はどう?
女 そんな悪くないよ。そっちは?
男 俺も。
女 仕事の方は?
男 なんも問題ないよ。ただ・・・。
女 ただ・・・?
男 彼女ができないだけ。
女 そうなんだ。まあそうだよね。だって君、モてないじゃん。
男 いや少しは声かけられてもいいと思うんだよね。
女 そんなことない。君は冴えない陰キャだよ。
男 お前ひどいな・・・。
(男、立ち上がる。)
男 少しだけ待ってて。
女 うん。
(男、少し離れる)
女 (小さい声で)私があんたから女を避けてるのに・・・。気づかないのね。
幕
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