【ネタバレ】サイカイ、カノジョ 設定とか、裏話とか【小説ではなく、設定集】
はじめに
この『サイカイ、カノジョ 設定とか、裏話とか』は、『サイカイ、カノジョ』のネタバレや未公開を含めた設定を多分に盛り込んでいます。
ハッピーエンドという形で『サイカイ、カノジョ』は締め括らせていただきましたが、その結末を壊してしまう内容が多分に含まれています。
また、作者の考え方や価値観が大きく出てしまう部分が多々に在りますが、これは一つの考え方であり、何もかもと言い切るつもりは一切ありません。
以上のことを精読していただき、ご理解した上で本文をお読みいただけるよう、強く、お願いいたします。
『サイカイ、カノジョ』設定集
タイトル
サイカイ、カノジョ
タイトルについて
彼女との再会と途切れた初恋の再開を意味する。サイカイについては上記の通り。カノジョのカタカナ表記については、文字数のバランスがいい気がするのと、あえて、無機質感を出したかった。
キャラ設定
・雨屋 蓮
読みは「あまや れん」。
大体のキャラを同学年にする予定だったため、高校二年生以外の年齢に関することは考えていない。
血液型はB型。
身長は170㎝くらい。
性格は抱え込みやすく、思い込みが激しい。
独占束縛タイプの人間。
人間についてはEndingにて、独白があるがそこにやんわりと表現している。
今回は一人称にのめり込ませない部分を増やすことでこのキャラクターの気持ち悪さを表現してみた。
正直、生んだ本人が言うのもアレだけど、こいつ、こわい。
・水原 夢莉
読みは「みなはら ゆうり」。
年齢は省略。
身長は160㎝くらい。
体型以外は性癖を詰め込んだキャラ。(ピアスとか、スプタンとか)
ピアスは右耳8個、左耳7個で、計十五個も開けている。左には更にイヤーカフを一つ付けており、装飾の数で云えば左右8個になっている。
ピアスのデザインは右耳では10、J、Q、K、Aのデザインがされたもの、左耳にはハート、スペード、ダイヤ、クローバーのマークがデザインされたものを付けており、ロイヤルストレートフラッシュとトランプのマークでポーカーを表している。
意味合いとして、初期構想段階から何かを隠している、若しくは、何かに隠れ続けている人間というのがあったために装飾で表現している。
本編では何かに隠れている方を採用し、誰かに自分を委ね、本来の自己を誰かの意思に隠してしまう性格を軸に、そこから事象により壊れた人間性のまま前向きに成長させたものをキャラ付けとした。
スプリットタンは普通に性癖で、本編ではあえて書かないというよりは、書いたら成人向けで描いた方が断然良いだろうという判断で右の肩から肘までの入れ墨と臍ピアスをオミットしている。(スプリットタンは入れないつもりでいたが、キスシーンの小ボケに使いたかったので強行した。)
このキャラのデザインを思い付いて、作ったのが本作であるため、全ての母とも言える存在である。
デザイン案の時点では成人向けの作品を作るつもりで練っていたため、
諦めた臍ピアスの外にももう少し上に二つ付ける予定だった。(最初期のデザインは絵が本当に汚いのと性的描写よりもグロ要素が強いため、誰にも見せられない。)
余談だが、原案自体胸が大きめなので絵を描くたびに体調を崩した。(作者の変な体質のため)
キャラクター性については、逃げられない運命を辿らせるつもりで書いているため、流されやすい根底と、必要とされるために何でも自分のモノを差し出す性格だけは一貫した。
また、何も上げられないというシーンについては、このキャラの本質であり、受け渡すものばかりで、水原自身が空っぽであることを告白しているシーンでもある。
・相川 恵紀
読みは「あいかわ よしき」。
年齢は省略。
身長は170㎝くらい。
名前は主人公にする予定だったが、主人公にしてはパンチがないためサブに移った。
実は一番、何も考えていない。
作者の知り合いを性格のトレスもとにしている。
・逢坂海華梨
読みは「おうさか みかり」。
年齢は省略。
身長は165㎝くらい。
可愛い母性のあるキャラを作りたいから始まり、適当に絵を描き始めて偶発的に生まれたキャラである。
一番胸がでかい事以外デザインで考えたことはない。
性格は面倒見が良く、世話焼きで基本的に優しい。
ママである。
初期は関西弁だったが、変にしっかり者感が出るのと、キャラが強すぎると考え標準語にした。
話し方については元から強気なキャラ付けにすることが決まっていたため話すことがあまりないのが残念。
ちなみに苗字の逢坂は関西弁キャラの名残である。(設定を変えなかった場合、つまらないダジャレをやっていたと考えると笑えない。)
母親が元ヤンという設定があるがあまり使う事はなかった。
名前は元ヤンの母がつけた名前という事でキレイな言葉をガッツリ入れて、梨で可愛さを出すつもりで書いた。
みかりという音も出来るだけ聞き馴染みのない音を繋げている。
展開上存在しなかったが、逢坂が雨屋に水原について話すシーンも考えてはいた。(浜村の紹介で理由は述べる。)
・浜村 大祐
読みは「はまむら だいすけ」。
年齢は省略。
身長は190㎝くらい。
顔は考えてはいないが、肉体だけ考えてはいた。
筋肉ってすごいし、かっこいいし、面白いじゃんという思想だけでできたモンスターである。
性格はできるだけ爽やか化け物を目指した。
正直、完全に出オチのみを狙っているため設定などは大してない。
しかし、なんでこんな奴に彼女がいるんだろう、でも納得できてしまうキャラを作りたいという作者の意思で存在することだけは確かである。
本編で雨屋から相談を持ち掛けられるシーンを書いたのだが、あまりにもキャラの思考が化け物過ぎて没となった。
完全にシナリオのたずなを引き千切ったモンスターだった。
世界観を壊しそうになるキャラを世に出しかけたので関連する逢坂のシーンをついでに消さざる負えなくなった完全なる暴走機関車である。正直、もうこれほどのモンスターは生みだせないと思うと心苦しと思えてしまう程の暴れっぷりだった。
おかげで会話を削ったら本編でのキャラが薄くなった。
唯一、スピンオフを書きたいキャラでもある。
・有岡 咲
読みは「ありお かさき」。
年齢は省略。
身長は140㎝くらい。
浜村の肉体を書いたときに思い付きで小さい女の子を横に添えたことによって生まれた、生まれからの被害者である。
誕生が思ったより雑だったため、性癖だけ詰め込んでキャラ立てしようとしたが、失敗した感が否めない。
私服は和服である事、成人向け展開を考えてしまった事、この二点の事を除くとヒロインの中で一番、脊髄反射の見切り発車で出したキャラクターである。
浜村のスピンオフを書くことになれば一番の被害者になる事は目に見ているが、可愛く書きたいという気持ちもあり、このキャラのことを考えると申し訳なって来る。
・水原 夢莉の元カレ(東田 北那)
読みは「ひがしだ きたな」。
年齢は26歳。
身長は175㎝くらい。
少し筋肉質の自称大学生だが、本当は大学中退でキープしている女性との画像や動画をネット上で販売することによって生計を立てているクズである。
水原を除き、一番最初にできたキャラクターである。
水原を成人向け展開するつもりでいれば、お相手は彼だった。
犯罪者の設定はこういう人間がいるからみんなも気をつけてくれと言う作者からのメッセージを兼ねて、設定を変える事はしなかった。
名前は東、田、北、那→東北田那→東北だなとアナグラムできるようになっており、冷たい奴であることから冷たいものに関連することから東北は寒いだろうと考え、名前に使用した。
性格は冷淡かつ、快楽主義で利己的なものである。
また、独占欲が強く、稼げるものは手放したくない性質がある。
この性格を元に、雨屋の人格を作った。
シナリオについてのあれやこれ
・各章のタイトルについて
ただ章ごとの結論や言いたいことを書いているだけである。
・opening
唯一の三人称視点であり、Endingでも一人称を貫く雨屋に対して恐怖を抱いてほしいの一心で書いた部分である。
一応、無駄な部分にならないように思春期の脆さについて言及をした。
・EP0
全ての始まりを書くための下地である。
雨屋と水原がサイカイしていないため、1ではなく0をナンバリングとして使用した。
雨屋の精神性が出来るだけ見えないよう、敢えて書いた。
・EP1
サブキャラ最初で最後の見せ場のつもりで作っている。
本題は序盤からサブキャラたちが徐々に存在感を潜めて行き、完全にミュートになったところから始まる、水原と雨屋の距離感を見せたかった。片方は昔みたいに話そうとするも、もう片方は変わり過ぎた性格や姿に話し辛くなっている光景から、雨屋のある意味での軽薄さを感じて欲しかった。
・EP2
序盤の地の文は雨屋の記憶として書いている。単に三人称っぽく書けば、思い出の一つとして見えると思い、そうしたが、一人称に変えたとたん、雨屋がポエム野郎と化す。
また、中盤から終盤の地の文ラッシュは言わずもがな水原の独白ではあるのだが、そういう事が実際にある事、そういう事になった人間の一例として、挙げている。他人事ではないんだぞと言うつもりで出来るだけ当事者の感覚で書いてみたつもりである。いじめの内容は実際にあるらしい。いじめ、ダメ、絶対。
この章に会話を入れ過ぎても破綻すると思い、あえて入れてはいないが、会話しながら水原の事情を話す案もあった。この案は単にくどいのでやめた。
「何も持ってないよ…。何にもないよぉ…」と水原がいう中、単純に雨屋が謝る部分では、本質的に何も持っていない人間に対し、何もないのを知りながら、その本質に対し、何も受け取るものがないと考え、謝り倒す一種のホラーのつもりで書いた。一応、避けていたことに対しての謝罪は一回目のごめんに含まれてはいた。しかし、二回目以降からは何もしてあげることが出来ない→何もないという事に対して、肯定的に感じており、何か持っているものを受け取る、または奪うものがないと雨屋は判断している。特にこのネタバレは読む前に読んではならない箇所である。
・EP3
EP2で会話が少なかったのはEP1の終盤とこの章で会話だけの部分が多いためであり、決してもっと会話が多い次の章がEP2に関係しているわけではない。
告白シーンのためにわざと一生分を分けて印象に残したかったため、この章はあんまり内容がない。
一応、謝罪に関しての屁理屈を雨屋が立てている部分については、雨屋は救えない人間であるという自己紹介となっている。さらに、水原がそのへ理屈について話している部分では、自分に何もないことを肯定していることに謝罪をしていたことに気付いており、告白前の押し倒し、告白、告白後の行為を示唆する発言はつながりや存在価値が雨屋にとってあるのだという事を覚えて欲しいために行っている。
・EP4
ここまでシナリオのあれこれを読んでいただいたことに感謝するとともに、この章のタイトルは『サイアイ、カノジョ』となっていることに恐怖感を感じていることだろう。
正直、作者本人が趣味が悪すぎて、書いている途中に変な笑いが出たくらいだ。
この章はタイトルから裏で練っていた内容である。サイアイは最愛の意味で書いており、別にカタカナ表記や書き方はタイトルに寄せたかっただけである。しかし、タイトルの意味である最愛の彼女という表現はちょっと考えており、雨屋は人の愛し方をあまり理解していない、もっと言うと、水原に何もない存在であると感じているが、彼女が価値があるのだと誇示する相手としての価値を自分に見出しているという共依存に似た状況を愛し合っていると表する雨屋の愛情に対しての曖昧さを表現した。
本文については、少し過去の水原との思い出に触れながら、イチャイチャする内容となっている。中盤あたりまでは本当にライトノベル風味で書きたかっただけなので、正直、緩衝材以外の目的はない。白いワンピースの件までは、多分一番、章の中で力を入れていない部分ともいえる。(一応、全編全力で書いてはいます。)問題は白いワンピースの件である。子供のころはそういうゲン担ぎというか、勝負服があっても気にはならないが、年を少なからず重ねた人間にオシャレやアクセサリーではなく、白いワンピースという固定の概念に何かを見出しているという幼稚さと外に出て星を見るだけなのに着替えるというナンセンスさ表現している。また、あえてそのナンセンスな着替えを雨屋に見せることで二人の関係がナンセンスであると暗喩した。要するに、この関係は無意味であり、価値は二人の間どころか、その間にあるのかすら怪しいという事を示している。作者の言葉で素直に表するならば、この作品で最も無意味なのはこの二人であることを証明している。
章末のキスシーンは完全に価値の共有のリフレインであり、キスシーンという一つの愛情表現でホラー感が隠れるようにと入れたシーンである。
・Ending
三人称で始まったのに一人称で括るエピローグにした訳は単にハッピーエンドという形を守りたかったからであり、三人称で〆るのであれば、ハッピーエンドではなかった。
特に、エピローグの苗字が変わった水原についてはこれは俺のものだぞと主張する雨屋の心情を大きく表した部分である。
終わりに
ハッピーエンド詐欺、この一言に集約される作品となった『サイアイ、カノジョ』ですが、今後はこんな真っ暗な腹の底を書きなぐった作品ではなく、女の子と仲良くイチャイチャした作品とか普通にかっこいいヒーローものとかを中心に書きたいと思っている所存です。
また、『サイカイ、カノジョ』がいい反応をもらえましたら、他のキャラクターに焦点を当てたこんな真っ黒ではない設定集とかすらも出さないストレートで楽しい作品を出したいと考えています。
ここまで拙い文章でしたが、読んでいただき、ありがとうございます。
この作品に次回作が出るころに、またサイカイしましょう。
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