攻めるのが好き
勝利だギューちゃん
第1話
私は攻める、
どこまでも、とことん攻める。
相手は必ず「参った」と言ってくれる。
その瞬間が気持ちいい。
その時間は夜。
元々は、そんなに興味がなかった。
まあ、小さい子供は普通は持たないかもしれない。
「すまない。これから相手をしてくれ」
「えー、私わからないよ」
「大丈夫、父さんが教えてやる」
それからは、毎晩父との時間を過ごした。
もちろん最初は、父には敵わなかった。
攻められぱなしで、私からは何も出来なかった。
でも・・・
だんだんと、その面白さにはまっていった。
父と過ごすその夜の時間が、楽しい自分がいた。
そして・・・
「お父さん、約束だからね」
「ああ。父さんをまいったと言わせたら、何でも買ってやる」
「じゃあ、ブランド物のバック」
「了解」
父は気が付いていない。
私の攻めは、もう完璧だ。
参ったと言わせる。
待ったはさせない。
休むことなく父を攻めた。
「娘よ・・・」
「何?」
「やはり、待ったは・・・」
「だーめ」
父は完全にグロッキーだ。
私はとどめを刺す。
ブランドバックはもらったよ、父さん。
【王手、飛車取り】
攻めるのが好き 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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