デートスポット「三条河原」

ミンイチ

第1話

「きれいだね」


 隣に座っている彼女に語りかける。


 今日は今年に入ってから3回目のデートの日なのだ。


 大学に進学した時に離れ離れになったけれど、夏休みを使うことで2人とも同じ時期に地元に帰って来れた。


「これが終わったらまた離れ離れになっちゃうね・・・」


 悲しそうに、名残惜しそうに彼女は呟く。


 その顔すらも可愛く見えて、肩に腕を回した。


「冷えてきたし帰ろうか」


うんウン


 彼女の手を引いて家に帰る。


 途中で寄り道をするだろうが、日が変わるまでには帰れるだろう。

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