Episode 103 物静かな部室は姉妹の憩。
――喩えるならモノトーン。それは今いる場所。そして静かな部室の色。
飾られる北陸旅情の写真たちは、今も健在。ターニングポイントからの私のルーツを物語として表現している。私のキラキラが誕生した頃の物語だ。
その裏側では、とあるイベントがあった。それこそがスタンプラリーだった。私には相棒がいる。……もう相棒ではなく特別な人。真夜中に脱いだものは衣服だけじゃないの。
「本当の、裸の私……かな?」
ヌッと近づく顔。ヌワッと短い悲鳴を上げる私。
「お姉ちゃん、いつからいたの?」
気配を感じなかった。ヌッと私の横顔に、お姉ちゃんのお顔が現れて初めて気付いた。
「心ここに非ずね、余韻に浸ってた?」
「何が言いたいの?」「深夜の情事。
それ以上は、あまりにも。火事場の馬鹿力的な勢いだったから、恥ずかし過ぎて……
「羨ましい」とポツリ、お姉ちゃんが零した。「へ?」と、間抜けな声の私。
「ずっといるに決まってるだろ。と言ってくれる
空は、ずっと陸君と一緒。
陸君は、念願の家族が揃った暮らし。幼い日からの願望。そして
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