Episode 085 この次のミッションへと誘われ。
――まるで星座のように繋がる線。これまでの事件を繋いだら、見える方程式。
ふと過る、そんなこと。
でも今は、フッと忘れるの。その事柄には似合わない紺色の、フリルの白いエプロンを装備した、何とも可愛らしいこの衣装に。それにそれに、お姉ちゃんも
「ホント男子って、こういうの好きなんだから」
と半ば呆れたような口調に表情まで、お姉ちゃんは現わした。そりゃあ、お姉ちゃんみたいにスタイルもお顔も抜群だったら、と沸々と嫉妬。でも羨ましさの方がまだ表立つ。
ちょっぴり溜息……
その隙間も塞ぐように「ねえねえ、松近君のあんな表情、滅多に見られないよ? ほらほら、どちらかというと、空ちゃんの方をガン見してるような。……ウフフ、照れてる照れてる。誤魔化そうとしてもダメ、松近君はこういう感じなのが好みだから」と、耳元で囁く糸子ちゃん。あの雨の日を機に私と糸子ちゃんは、お互いを名前で呼ぶように……
そんな仲になっていた。更に更に、
「でも空ちゃんには陸君がいるよね、あんまり松近君ばかり見てると、ほらほら何かソワソワしてるよ? 空ちゃん、お姉ちゃんに負けてないよ。可愛さでは上だし、素材もいいから。あんまり言うと、私の方が空ちゃんに嫉妬しちゃうから、ここまでということで」
と、何か何か女の業まで現れそうな、そんな感じで、未知なる世界観にまで誘われそうだから、やっぱり……「応援するよ、糸子ちゃんが松近さんと仲良くなれるように」と言い放つ。そのイメージは、また幼き日のように仲良く……という意味。それ以上は……
まだイメージできない。
そしてこの次のミッションとは、来たるハロウィンパーティーの無事故の運営だ。それを阻止する者は誰もいないと考えられるけど、油断は禁物。松近さんの心は、事故を未然に防ぐことにあると思われる。ドミノはこれより警備の任務に入るということなの。
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