Episode 042 取り入れる技も決まったの!


 ――インプット。そのための戦いと、そう私は感じた。



 昔の職人さんは、技を盗めと教えられていたそうだけど、今まさにその心境なの。


 かの有名な北斗七星を司る拳法にも、その様な技が存在していた。そこでは盗むのではなく、もっと紳士的なこと。分身とすることなの。だから取り入れる、春日はるかさんの、


 ……技を。


 彼女は見切っているようだ、私の動きを。慣れない操作だからって……もう意図的に技を繰り出すことができるようになっていた。間合いに気を付けたなら、勝機はある。


 そこで思ったの、

 私のヒーローたるスタイル。どの様な技を磨くのか、シミレーションしていくの。


 まずは吸収……相手の動きを研究する。ここでは春日さんの、ヨガ使いの癖に至るまでを、よく見るの。技を避けるタイミング。例えば伸びるパンチやキック。私は……


 私のJK格闘家は間合いを詰める。


 波動砲のような技で威嚇しながら。そして防御の役割も兼ねている、立派な盾だ。


 本命はそこではない! 詰めた間合いにこそ意味があるのだ。昇り竜のような拳こそが最大の技。ボクシングで喩えるなら、必殺のアッパーカットだ。ヒットしたのなら、一本勝ちのようなレベル。しかしながらこれはゲーム。与えられるダメージも機械次第。


 だからこその三回セットの昇り竜となる。


 注意することは、ヨガ使いに吸い込まれないような間合い。接近しすぎると、またヨガヨガと拳骨の連打を喰らうことになる。なら、これはどうだ?


 旋風脚。竜巻と旋風が合わさる連続回し蹴り。このように文章化し、よく思えば、とっても恐ろしい技だと頷ける。それを実行しちゃったから勝利を得たの。ヨガ使いは弾き飛ばされ、そのまま地面に叩きつけられて……KOとなった。その横で、JK格闘家は喜びの踊り。まるでJリーグでゴールを決めたような踊りだ。名付けてソラダンスなの。


そらちゃん、次はレースだよ。モリオカート。これも必須だから」と春日さんは言った。



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