星の消えた空

もうすべてやめよう

仕事、学校、バイト、部活

そんな風に切り捨ててみる

そしてたった一つ、残ったもの

それが一番守りたいもの


逆に言えばいらないもの全部捨てて

それだけを守っていれば

自分らしく生きていけるってことだろう


元々僕らは必要なかったものを持ち過ぎてたんだろう


全てを賭けて必死でやってきた

感情ばっかりだったかもしれないけど

とにかく没頭してた

とにかく何もかもを捧げていた

なのに僕は用無しだった


絶対に他のやつよりも

僕のほうが人を楽しめられる

信じてた、疑いもしなかった

なのに僕は選ばれなかった


この気持ちはどこへ行けばいいの?

あの時間はどこへ行けばいいの?

無意味なことばかりで辛いよ


実力があればいいって

何もやったことないやつでもいいって言ってたよ

歌が下手な人よりも上手い人よりも

結局は見た目だったわけ?

そんなわけないけど

そんなことはないけれど

僕はそう思うほどに混乱してる

混乱できるほどに熱中していたんだ


この数年間、真面目はやめた

だって真面目にやってきても無駄だとわかってしまったから

青春は戻ってこない

なのに遊べやしなかったよ

始まりは全てウイルスに拒まれてた

それだけじゃなかったけれど

そんなんじゃなかったけれど

他の夢を追っては足を挫かれてた

でも必死だったよな

でも諦めなかったよな

こんな気持ちはアイツらにはわからない

だからやっぱりアイツらはつまらないよな


いつだって自分の作品

歌も、文も、何もかも

自分が一番だって感じていたよ

なのに見られやしないし

やっぱりつまらないんだろうな

だけど自分は面白いって、楽しいって感じてるんだよ


きっと僕は少数派で

絶滅危惧種の一つだろう

共感できる人なんていないかも


でももしも同じ想いの人が

同じ感覚の人が見てくれれば

楽しめるのなら

僕はそれだけで

それだけで

嬉しくなれるよ


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