クリスタルミニバスケット
飛翔鳳凰
第1話 女に手を挙げる無能なお前ら
「おめでとうございます。元気な男の子が生まれましたよ!!」
両親は聞くところによるとお見合いで父親が一目惚れしたという。
母親は何も調べもせず求婚を受け入れる。
その後、即座に身籠って出産、はじめは愛情で守られていた家庭であった。
しかし、この国の法律はまともではなく、国家上層部の人間は無能で議論ができない。
故に、上層部に意見をしてはいけないという謎の法律を創るくらいだ。
フェイクニュースで国民の投票がどうとかという情報に惑わされる猿達、いつだって、革命は相手の部隊で成り立つものではない。
革命は上の無能が決めたルールを無視して税金を喰らうゴミどもを惨殺する。
それが革命だ。
実際、ゴミと話し合っても意味がない。
ゴミに改善を求めても意味がない。
無論、そのゴミの給料が異常に高い場合にのみ、革命を起こすのが常だ。
無能は馬鹿なので低月給にキレる者も無能だが、なぜ、低月給な無能にキレるのか、彼らの本質は臆病で無能なのだろう。
「おかしいだろ!! ちゃんと掃除しとけよ!!」
結婚し、二人目を身籠った妊婦に父親は暴力を振るった。
「ごめんなさい。ちゃんとしますから、許して………」
母親は美貌の持ち主であったが、猿のように結婚を急がせて、即座に子供をつくる父親を悪人かどうかも見極めていなかった。
相次ぐ暴力に耐えかねて離婚、兄は母親を守るために父親を捨てて出ていった。
残された弟は人権がなかった。
「誰のお陰で食っていけてると思ってんだ!! 勉強でも運動でも1番取ってこい! こ親不孝者が!!」
父親は次男に虐待を繰り返していた。
この次男こそ、『上杉 芯(うえすぎ しん)』であった。
「はい………お父さん………」
生まれたばかりの子供は善悪の区別がつかない。
なぜ、怒られてるのかも分からなければ、親が言っていることが正しいのかもわからない。
「次のニュースです。子供が親を刺し殺す事件がありました。」
そのニュースが流れた時、親父の恫喝が止まった。
ニュースの冷静な音声に父親は怖気づいたのだろう。
「………芯よ。父親を刺したりしたらダメだぞ?」
その言葉に芯は頷いて誓った。
「うん! 僕は絶対、そんなことしないよ!!」
子供の無垢な笑顔の意味など、このクズ親父にはわからないだろう。
クズはどこまで行ってもクズで短気だが、本質は臆病で小心者だ。
ある時、芯が喧嘩をして帰ってきた。
「お父さん!! 俺、一番強い◯◯くんに立ち向かっていったよ!! 弱いやつをちゃんと守ったんだ!!」
芯は父親が立派で誰よりも優秀なのだと思っていた。
しかし、現実というものを見せつけられるようになってくる。
「ば、馬鹿野郎!! す、すぐに謝りに行くぞ!!」
芯の父親は信じられないほどの焦りを見せていた。
芯には、なにをそんなに焦っているのか分からなかった。
「うるせぇ!! 男なら立ち向かえ!! 当たって砕けろだろ!! 俺はどんなやつが相手でもビビって逃げたりはしない!! この臆病者め!!」
いつもそう叱ってくる父親が取り乱しているのだ。
芯にはすぐに理解することができなかった。
車に乗せられて〇〇の家に到着すれば、親父はまっさきに頭を下げた。
その姿を見て、芯には何が起こっているのかも分からなかった。
「すみません!! すみません!! うちの子が暴力を!!」
相手の父親は許してくれたが、芯にはなぜ、いつも強気な父親がこんなにも弱気なのかが分からなかった。
他人には、逃げることも許さず、自分は誰よりもまっさきに逃げ出す。
「俺の子だと言うのに、情けない!!」
それが父親の口癖だった。
「なぜだ? だって、〇〇くんは〇〇ちゃんをいつもいじめてるんだよ!! どうして、そんな奴に頭を下げてるんだい!!?」
心のなかで強く叫んだ。
しかし、実際にでた言葉は違っていた。
「ご、ごめんなさい………」
それ以来、芯は『正義』を見失った。
「正義って、なんなんだ?」
芯は家に帰ると怒られることはなかった。
寧ろ、父親はなにかに怯えたようにして座り込んでいる。
この時、父親が怯えているなんて芯には解るはずもなかった。
しかし、芯にとって、そんなことよりも他のことで頭が回っていた。
「俺が悪事を止めたのに、なんで悪人に謝ってるんだ? なんでなんだ………なんで………」
芯は答えがわからないまま疲れ果てて眠ってしまった。
過剰なストレスの中で行きてきていることにも気づかず、満足な食事も貰えず、体は痩せ気味、こんな環境で子供が育つ訳もなく、それでも、一番を目指した。
気が付けば、遊ぶということも知らないし、テレビの話題もわからない。
無論、こんなクズ親父の環境で生きているのだから、国語のテストは悲惨だ。
数学は国語と違って点数が90点を超えていた。
「へへ、世間の甘えん坊やヤクザのゴミクズ共にはわからないだろうな………国語の点数が高い奴の家庭を覗き込んでみたいぜ………」
芯は少しずつ物事を理解し始めてきた。
警察が如何にして無能なのか、国がなぜ、主張だけをしているのか、虐待を受けた子どもたちが児童相談所に保護されても、国が阿呆な大人しかいないために、虐待を犯した大人の下に子供を返す。
まともな人間ならそんなことはしないだろう。
そう、国はまともではない。
警察もマフィアに負けて拷問を受け、スパイ警察が上に成り上がる。
このまま真っ当に生きたとしても税金やらで悪人を育てるだけ、悪人の子供は悪人、それは否定できないだろう。
しかし、悪人から生まれた子供は、誰よりも不幸なことに、その悪人の近くで一生を終えなければならない。
口先だけで半端なことしかできない税金喰い虫共が招いたことだ。
「はは、その税金喰い虫が大切に育てた女が教師に強姦されてるなら、自業自得ってか、違うな。その娘は父親から愛情なんて受け取ってねぇんだよ。」
芯は、襖を開けて拳で襖を押さえつけた。
「死ね!! クソ親父!!!」
中学生の体で正義を執行、父親は病院送りとなり、子供は軽症、しかし、食事や生活環境が過酷故に、軽症も負ってはいけない体だった。
武術の経験も無ければ、満足な休息も貰えず、まともな教育も受けられず、上杉 芯を救ったのは『数学』だった。
文学が生まれた理由も知らない無能な連中、そんな無能と比べると、過酷の中で生きている芯にとって、『数学』は偉大でもあり、わかりやすかった。
「漢字とかよくわかんねぇよ。けど、数学ならグラフがあれば線をなぞるだけでそれが解るだろ?」
円を数式で表せば図形から円の形がわかる。
立方体と言われても分からない人間には、数式を見せてから図形を描く。
もともと、数学しかなかったのか、それを数学も知らん無能な人間に教えるとしたら、文系を生み出すしかない。
無能が文系を学び、文系の素晴らしさを勘違いする。
馬鹿は馬を見て鹿というように、文系のお偉いさんは馬鹿ばかりだ。
「はいはい、議論してるんですから、税金を数学で表すとこの数値が出ますよね? では、どうして、あなた方の言う数値と違うんですかね?」
隠れて闇金をしていてもバレてしまう無能なお偉いさんは、ついに法律で意見をすることすら禁止にした。
「違うな。俺たちはお前のくだらない法律に従うつもりもなければ、話し合いを端からするつもりもねぇよ………犯罪を法律で隠す国賊を………討伐する!!」
これは、そんな上杉 芯が小学生の頃、桜井 隼人と戦うまでの過去の話しをしていく、そんな物語をしていこう。
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