夜の合間

※「文披31題」day26 深夜二時


 私は、はっと目を開けた。

 周りはまだ暗くて、夜中だとわかる。

 この暗さは二時ぐらいかも。

 ベッドにいる子どもは泣いていた。

 原因は空腹だった。

 ミルクをあげながら、ぼんやりと子どもの顔を眺める。

 つらくて涙を流す時もあるが、この子が静かにミルクを飲む姿を見ていると、穏やかな気持ちになる。

 子どもの髪を撫でながら見守る。

 満足したのか、赤ちゃんは目を閉じて寝息をたて始めた。

 子どもが小さく呼吸しているのを感じると、安心する。

 この日々は、かけがえのないものなのだと感じさせてくれる。

 私は自分のベッドに入って、子どもの方へ体を向けながら再び眠りについた。

 次に起きるのは、明るくなってからがいいなと思いながら。

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