「彰子の経箱」を見ました!

 ノートパソコンの調子が悪いので修理に出さねばならないかもしれません。(ウィンドウズキーが押しっぱなしの状態に陥っているらしくて。普通のキー入力ができません。2in1なのでタブレッドにして別のキーボードに繋いでこの文章を入力してます。ただ、バッテリーがすぐ切れる……)。


 修理に出す前に、8月に京都国立博物館で「藤原彰子の経箱」を見たことを綴っておこうと思います。


 この日記エッセイにも京博で「藤原道長の経筒」を見たことを書きました。その道長の経筒と入れ替わりで、今度は娘の藤原彰子の経箱というのが展示されるとXでお知らせがありました(※1)。


 鷲生は現在のところ藤原彰子をモデルにしたヒロインが登場する小説を書こうかなと思っているので、行ってきました(暑い中!)。


 京博は写真撮影が全面禁止ですし、他の多くの博物館同様メモは鉛筆一択です(ボールペンやシャーペン不可)。

 鷲生は持ち合わせが無かったので、スマホに文字入力したり、音声入力したりしていたのですが、スマホを弄っている鷲生の姿が不審だったようで、係員さんが意味なく近くのガラスケースを拭きに来られたりしましたw


 この藤原彰子の経箱は正式には「金銀鍍宝相華文経箱」といい、これも道長の経筒同様に国宝です、こ・く・ほ・う!(画像を張りたかったのですが、適切なものが見当たらなくて。この名前と「延暦寺」所蔵であることを手掛かりにして検索すれば、過去の展示の案内や個人ブログなどで画像が見られると思います。また、模造したものが東博にあるようですね)。


 京博での今回の展示解説文を鷲生が(係員さんに怪しまれながら?)スマホにメモしたところでは。


「経箱表面には唐風の精緻な宝相華文が刻まれている。一方、蓋の裏面には小さく可憐な花模様が刻まれていて女性の奉納品らしい優美な雰囲気も漂わせている」とありました。


 蓋の表と裏は同じ日程では見られないので、2回足を運びましたよ。


 それだけのことはあって、表面を見て藤原氏の栄華のあとを感じられましたし、裏面を見て彰子という女性の優しそうな雰囲気を想像することができました。


 2024年大河ドラマ「光る君へ」では、自分の意志を外に出さない、ただただ大人しいお姫様として登場しました。


 見上愛さんが演じてらっしゃいますが、中宮に立后される儀式でも無気力そう~な内面が顔の表情から伝わってくるようでした。

 上手い役者さんでないと、演じるのが難しい設定だと思います。


 藤原彰子は史実においても「生真面目」な性格だったようです(倉本一宏さんの著作のどれかにも、そう書かれていたような)。

 一方で、長生きする中で時には父の道長に強い憤りを見せることもありましたし、天皇の後見として皇室と藤原氏を率いる立場ともなりました。


 平安時代の後期の天皇の「父親」による院政への過渡期として、一条天皇の母「東三条院」や藤原彰子「上東門院」などの「国母」「母后」が能動的に政治にかかわったと評価する動きが女性史で見られます(服藤早苗さんとか、東海林亜矢子さんとか)。


「光る君へ」でも、出仕を始めた紫式部に少し自分の意志を垣間見せる場面がありました。

 史実でも、定子所生の敦康親王を実の子のように慈しみ、その即位を願っていたと伝わります。

 その姿が「光る君へ」でどう描かれるか楽しみです!


 鷲生もそういう彰子様の強くて情に濃い為人をモデルに次回作の構想を練って参ります。


 *****


 ※1 京都国立博物館 Xの投稿。

 https://x.com/KyotoNatMuseum/status/1826177887818694772

 https://x.com/KyotoNatMuseum/status/1828214349691003344

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