「光る君へ」と同時代の「東国」
大河ドラマ「光る君へ」面白いですね~。
私も毎週の放映が楽しみですし、X(旧Twitter)でも関連ワードが火曜日くらいまでトレンドに上がっていますから、人気なんだろうなと思います。
さて。
鷲生は過去にも平安ファンタジー小説を書きましたが、今年も新しく平安ファンタジーを書く予定にしております。
その作品には東国で育って京の都に上ってくるキャラが登場予定です。
なので、古代の東国が分かる以下の本を2冊読みました。
『古代の東国② 坂東の成立 飛鳥・奈良時代』2017 川尻秋生(※)
『古代の東国③ 覚醒する関東 平安時代』2017 荒井秀則(※)
この『古代の東国』シリーズは、なかなか「ありそうでなかった」本です。
冒頭の「刊行にあたって」にも以下のように書かれています。
「古代の地域の一つとして、東国や関東を対象とすることはあったが、古墳時代から平安時代までの東国の通史を、単独で扱ったことはこれまでになかった。その点で、本シリーズは、初めての新しい試みといえる」
鷲生は古墳時代を扱った①は読んでないですが、奈良時代と平安時代を扱った上記2冊を読みました。
鷲生は人生の多くの時間を京都で過ごしているので、東国の歴史にあまり興味を持たないままできてしまいました。
今回この『古代の東国』を読んでみての感想は……全体に東国にも奈良・京の
都とのご縁が結構あるのだなあというものです。
鷲生がイメージしていたよりも、東国にもわりと律令制がきちんと施行されていたように思いましたし、仏教も盛んでした。初期の天台宗の重鎮を輩出してるじゃないですか。
あ
それから、鹿島神宮、香取神宮って、藤原氏とも縁があったんですね。
それに、人的交流が結構多いですね……。
一世代のうちに京都と往復する人も多いですし、世代にわたって行き来する人々もいます。
京の都から見て東国とは鄙に過ぎず、異郷の地だと鷲生は考えがちでいましたが、その認識を改める必要がありそうです。
現代では関東地方の方が人口が多く、大河ドラマ「光る君へ」をご覧の方にも関東地方にお住まいの方が多いでしょう。
「光る君へ」を見ながら、自分のお住まいの地域では当時どんな世界が広がっていたんだろうと思いをはせるのに、この『古代の東国』シリーズは良いんじゃないかと思います。
ただ鷲生が書こうとしているフィクションの、平安ファンタジー小説では、都育ちのキャラに東国育ちキャラを「異界から来た存在」と思うところから物語はスタートするのですがw
もっとも。
東国キャラが「そんな鄙じゃない。高い教育も受けてきた」と主張しますし、それだけのことはある人物なので、今回の読書で東国と中央との交流の史実について学ぶことができて良かったです。
*****
※ 『古代の東国 2坂東の成立 飛鳥・奈良時代』 2017 川尻秋生 https://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b272895.html
※ 『古代の東国 3 覚醒する〈関東〉平安時代』2017 荒井秀規
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