遠回りな君と鈍感な僕

導入

僕には好きな人がいる。

また、好きな相手にも彼女がいる。

つまり、一方通行の恋だ。僕と彼女は幼馴染だ。

お互いをよく知っているから何でも話すことが出来る。昨日観たテレビのこと、最近気になっているドラマの事、、、、、、。もちろん恋愛についても話す。

だから彼女の恋愛相談に乗るのはもっぱら僕だった。複雑な気持ちだが、今の関係が壊れるのも怖い。

だから、今日も話を聞いている。

「でさ、今日もかっこよかった！体育のバスケでシュート決めてて。」

「良かったな。その瞬間が見れて。」

「そうなんだよね！早く付き合いたいなぁ。」

「さっさと次のステップに進めばいいのに。」

「それができたら相談してません！」

「まぁ、そうだよな。」

「それにアイツ全く意識してくれないし。」

「頑張れば意識してもらえるって。お前可愛いんだから。」

「もう、照れるなぁ。」

この様な会話を何回繰り返すのか。