笑顔咲く 極彩色の大輪の萼を 一つとってさしても
憧れを抱くなんて烏滸がましいほど
あの子はとても綺麗に笑うんだ
咲いた花の姿が誰にとっても同じように
太陽の光が平等に地上に降り注ぐように
誰といても
誰であっても
どこを向いても
何を見てても
あの子はいつもあの子のまま
ありのままでいても愛されるから
ありのままでいられるんだって
そんなの僻みでしかないんだけど
誰かと比べて優れてるって
貶めなければ気がすまない
それと比べればずっといいなんて
そんなのは分かっているんだけど
憧れを抱くことも烏滸がましいって
私の中の醜い私はその言葉を否定する
もしも自分にほんの少しでも
あの子と同じ魅力があるなら
もしも自分が生まれ変わって
あの子と同じ環境にあるなら
そんなことを思ってしまう
こんな気持ちを持っている限り
たとえあの子のように綺麗に笑えても
きっと極彩色の花は咲かない
花びらの先がどこか萎れて
どこかみすぼらしい花になるだけ
私が醜く劣っているのは
きっと姿なんかじゃなくて
この魂の在り方なんだ
だから私に微笑まないで
本当にあなたが優しいのなら
----------------------
その笑顔を手折りたくないから
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます