三日月の 端から零れる 白糸を 掬ってみても 陰りは消えず

何を想って泣いてるのか

空恋しくて泣いてるのか


憂いた君の横顔は

光が欠けた三日月のようで


頬を伝わる白糸に映る

望月の光 掬ってみても

ぽっかりと空いた心の穴を

埋めてやれるはずもなく


咲くこの花を手折ったばかりに

枯らしているのは己なのだから


この月明かりを裂く前に

包むこの手を放せばいいのに





手放せばもう

戻らぬ気がして

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