7、国虎の楽隠居への野望・十七ヶ国版
【作者】
カバタ山様
【あらすじ】
信長以前の戦国時代の畿内。
そこでは「両細川の乱」と呼ばれる、細川京兆家を巡る同族の血で血を洗う争いが続いていた。
勝者は細川 氏綱か? それとも三好 長慶か?
いや、本当の勝者は陸の孤島とも言われる土佐国安芸の地に生を受けた現代からの転生者であった。
史実通りならば土佐の出来人、長宗我部 元親に踏み台とされる武将「安芸 国虎」。
運命に立ち向かわんと足掻いた結果、土佐は勿論西日本を席巻する勢力へと成り上がる。
もう一人の転生者、安田 親信がその偉業を裏から支えていた。
明日にも楽隠居をしたいと借金返済のために商いに精を出す安芸 国虎と、安芸 国虎に天下を取らせたいと暗躍する安田 親信。
結果、多くの人を巻き込み、人生を狂わせ、後へは引けない所へ引き摺られていく。
この話はそんな奇妙なコメディである。
【感想】
少しコメディ要素が強めなテンプレの戦国転生ものです。コメディなのですが、歴史ものとしてもしっかり作られていて面白いです。その頃の畿内の複雑な情勢や、細川家の内部状況などがしっかり描かれていて非常に良いです。何回か主人公の古参の家臣や大切に思っていた家臣が亡くなったときの心情描写がしっかりと描かれていて、あまり触れられない作品もあるので良いなと思いました。
戦国転生もので転生者が複数人いる作品は結構あるのですが、他の作品では、協力関係になっても、同盟相手以上の関係になることはないのですが、この作品では主従関係があって、2人で協力していきます。
戦国武将に転生する作品はたくさんありますが、四国の武将に転生する作品はほとんどないので、新鮮で面白いです。
転生する武将が安芸国虎なのもいいです。土佐七雄と呼ばれていますが、恐らく長宗我部ファンと、地元の人以外にはあまり知られていないと思います。史実では長宗我部元親に敗れて自害するモブキャラみたいな存在ですが、その安芸国虎が、どのように長宗我部による滅亡を回避していくのかという物語です。主人公は生き延びれればいいと思っていたのですが、周りがそうは許さず、本人も覚悟を決めて天下統一を目指していくことになります。
これから三好家とどう対峙していくのか気になります。
歴史好きな人はぜひ読んでみてください。
銃もたくさん出てくるので銃が好きな人もぜひ読んでみてください。
【詳細情報】
ジャンル…歴史・時代・伝奇
更新頻度…約1週間に1度
文字数…約93万文字
目安読了時間…約31時間
作品URL…https://kakuyomu.jp/works/16816700427954273265
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