41 アイテムボックスに拘って… その41
「物は5つあるから、最低限……2つの付与を成功させて欲しい」
……といわれた。付与する倍率がわからなかったので先生に最大付与可能だろう情報を貰って、取り敢えず最大倍率で2つ付与してみた(本の情報が書かれてたけど、過去に誰か試して成功したんだろうか?)……まぁ成功したんだけど。成功と同時に起動する鑑定スキルで得た評価額がトンデモだったんだよね……orz
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──オークション?……参加できないので結果は後で聞いたよ──
まぁ、
「未成年は出品者の親族(親)同伴でないと参加できない」
っていう鉄の掟(笑)があったし。……今ならオリハルコンとかアダマンタイトの掟っていった方がいいかもね? ま、それは兎も角……結構高く落札されたらしい。出自は
(そりゃあスパイダーシルク製の紐付き布袋の元手が落札額に比べればタダ同然だもんな……)
正確には聞いてないけど、数万円くらいだそうだ。5つなら2桁万円ってことですな。落札額も聞いてないけど……糧飯先生のお父さんがホクホク顔だった所を見ると億は堅いんだろうな……。どれくらい報酬として貰えるんだろう?……と思ったけど、こんな中坊のガキにうん万円渡してくればいいとこだろうな……と、大して期待はしてなかった。
逆に、(僕としては)希少な素材の製品で経験を積ませて貰った訳だし、例え千円札1枚でも貰えるなら善しとしなければな……と思っていた。
・
・
「
「あー……先生こそ落ち着いて下さい」
興奮気味の先生に対し、その様子を見て
「それで、どうしたんですか?」
先生が落ち着くのを待ってから先を促す甲司。
「甲司くんに付与の報酬が出たんだけどね?」
「はい」
「まだ未成年というのも考慮して……100万円ってことに決まったの」
「はぁ……」
(思ったよりは多いな……でも、あの評価額から考えたらだいぶ少ないけど……まーしょーがないか)
などと考えてたら、
「……ひょっとして、100万円で全額……とか考えてない?」
「え?……違うんですか?」
中学生で100万円の報酬なんて分不相応な気がするんだけど……
「毎月の支払額が100万円なのよ!……一応、税抜き額……手取りでだよ?」
「……え?」
恐らくは、随分とアホ顔を晒してたと思う。
「毎月ですか?……じゃあ総額は一体……」
仮に1年分としても、1200万円?……んなアホな。
「オークションで落札された内の1つ分を丸々報酬として支払うことにしたのよ!」
「……はい?」
「流石に4つの内の一番高いのをとかアホなことを抜かしてたので止めておいたけどね……税金がとんでもなくなっちゃうし……」
ブツブツいい出す先生に、矢張り億を超えたんだろうなと推測する甲司。
「……で、結局幾らになったんですか?」
オークションで落札額の半分は持ってかれるし、
一番安い分のといってたからいいとこ5千万円くらいかな?……と考える甲司だが……
「いい?……落ち着いて聞いてね?……落札額は4億5千万円だったの。そこから諸々を引いて半額よ……」
ちなみに最高額は最初の1つで6億円だったそうだ……というか、税金云々をいうのだったら6億も4億も大差ねーんじゃないか? と冷静に考えてる僕がそこに居るんだけど……。幾ら内容量拡張と重量軽減の倍率が最高値といっても……落札した連中、アホなんじゃないだろうか? 流石、金持ちは何考えてるかわかんねーや……
「えっと……4億5千万円って……税金とかオークションの手数料を引いて2億2500万円ってことですか?」
「……そ、そうよ。何か滅茶苦茶落ち着いてるわね……こっちが騒いでるのがバカみたいじゃない……」
2億2500万円を毎月100万円づつ振込って……え?……
「225箇月……19年弱も掛けて支払うんですか!?」
今、中2で14歳だから支払い終わる頃には32歳か……うーん……働かないニート中年のいっちょでき上りだよなぁ……なんて考えてたら、
「んな訳ないでしょ?……こんな実績を作ってたら頻度はわからないけど、最低でも年に数回は依頼が行くと思うわよ?」
と、ニートな人生設計を吹き飛ばす宣言をされるのであった……orz
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気が向いたらアイテムボックス付与してのんべんだらりと過ごす計画がぁっ!?……と思わなくもないw
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