24 アイテムボックスに拘って… その24

 アイテムボックス付与の条件が朧気ながらわかって来た……という訳で、付与対象の布袋と木箱の魔力が抜けるまで待ち。再チャレンジする為に次の日曜日まで付与鍛錬の為の布袋や木箱、その他諸々を部活動で作るのだった……

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──リトライの休日(日曜日)──


 今日は家族は在宅している……が、それぞれやることがあるそうで朝以外は適当に食事を取ってくれとのことだった。


「……まぁ、昼と夜は予め用意してくれてるみたいだし……」


 ってことで、自室に籠って作業に集中することができた。リュックに詰めた布袋と木箱……それ以外にはチャックなりボタンなり、口を閉めると閉じた空間になるタイプの小物を幾つか取り出す。


 がまぐち財布に……巾着袋に……ポーチに……肩掛けの長い革紐付きの小型バッグ。まぁ、巾着袋もポーチも紐が付いてるけど。適当に見本を見ながら試作しただけなので、余りいい出来じゃないけど……


 ……という訳で、布袋から並べて……1つ1つアイテムボックスの付与を試す。



「アイテムボックス付与」


 性能は二の次……安定してアイテムボックス付与ができなければと思いつつ、最初の1つに付与を施行する。


ほわん……


 光が灯り……布袋に吸い込まれるように……そして光が消える。


「……成功したのかな?」


 失敗した時とは違う反応。失敗した時は、光が灯ってすぐ消失していた。付与対象に吸い込まれるって現象は無かった筈だ……


「……確認してみるか」


 小銭入れ型のアイテムボックスに布袋を収納する。



 〈布袋(アイテムボックス)を収納しました〉



 一覧を見てみると、



◎布袋(アイテムボックス)



 と表示されている。詳細を見てみると、



◎布袋(アイテムボックス):倍容量



 とだけ書かれていた。甲司こうじは喜びに打ち震え……小さな声で叫ぶ……という、器用なことをした。


「感無量ってこーゆーことをいうんだろうな……」


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甲司「ぃやったぁー!」

 ……と小さな声で歓声を上げ、プルプル震えていたそうな……w

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