俺の嫁の価値が500億円な件について

轟木 うるま

第1話 500億の出費

俺は今裕福だ。

突然何を言い出すかと思うかもしれないが、

事実だからだ。


……あぁ、1つの事を覗いて、

まぁ、それはどうでもいい……


訳がないっ!!


俺には婚約者が居ない、

俺は所謂、御曹司の息子という

将来安泰な最高のポジションにいたのだが、

つい先日、親父が死んだ。

交通事故だった。


という訳で、俺は25歳という若さで、

社長に登り詰めたのだが、

これが凄く大変……。


会社全体を管理するから、別に楽だとは思っていなかったが、こんなにも大変だとはっ!!


そんな訳で、寿命を削りながら

俺は会社にいる訳なのだが、


そうそう、俺は外資系の投資の会社の

社長をしている、

そして、毎日生きていると、


仕事がない時は意外と暇なのだ、

前はテレビゲームなどをしていたが、

それもやり続けるといずれ飽きてしまう。




だから、今とても





愛が欲しい。





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━





今日は8月26日、

夏も終盤に差し掛かっている時期だ、

今日、俺は珍しく家に居る。


まぁ、休みってやつだ。


毎日仕事をしていると、

休みたい時がどうしてもある、

今まで我慢してきたのだが……、


今日という今日は無理だった、

今日休養を取らないと明日は死んでいる事だろう


そんな訳で、休みなのだが、

俺はネットサーフィンをしていた。


テキトーに文字を入れ、

テキトーにあったサイトを見て、

テキトーに過ごしていた。


しばらくすると、

ある広告が目に入った。




「 ……何だこれ。 」




その広告は背景が黒く

真ん中に


[ ??? ]


とだけ書かれていた。


俺は開いたら危ないと思ったが、

詐欺だとしても、

個人でどーにかなると思ってクリックしてみた。




「 ……おー、すっげー。 」




開くと、

女性の

顔や、年齢、身長、体重、

すっごい個人情報までびっしりと書かれていた。




「 ……これは当たりのサイトだな。 」




俺は特にエロチックな性格ではない、

興味本意でそんな事を口にする。


そして、10分程サイトを閲覧していると、

またも興味深い表示が出てきた。




「 限定品……? 」




この女性ばかりのサイトに

品 という文字を使うのを不思議に思ったが、

またクリックした、

すると1人の女性の画像が表示される。




「 ……鬼龍院 澪夜……か、 」




その女には何処か既視感があったが、



( ま、気にする必要もねーか )



そう考え、下にスクロールしていく、

すると、俺は人生で1番と言っていいほどの

衝撃を覚える。




「 …………!!

50000000000円……!? 」




値段にも驚いたが、

それより、女、基人間に値段がついていたのだ。




「 年齢は25……。 」




俺と同い年だった。


このサイトをどうするか考えていると、

ある事が頭に浮かんだ。



( ……500億ぐれぇなら払えんじゃねーか!? )



俺はまだ未婚、

自分的に顔が悪いとは思わないが、

こんな大企業の社長が、未婚のまま

人生を終え、

他人に社長の座を譲るなんて事は

到底出来ない!


しかも俺は社長、

そこそこ資産はある、


親父の遺産のお陰で、

金には全然余裕がある。




「 ……今買えば……、俺の嫁に出来る……!」




そして、俺は気付いた時には

送金の所ををクリックしていた。


まぁ、詐欺だったら、

スッキリ……


出来ないっ!


罪悪感が、巨大津波の様に押し寄せる。

まぁ、もう時すでに遅しというやつだ。




「 ……ま、いっか……、来るの明日らしいし 」




俺は期待をほとんど捨て、

PCの電源を切った。




……その日は眠れなかった。








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