第2話 モブ

目が覚めたらしらない家だった。

自分を母親だと強調する女の人


それに上手く歩けない

もしかして引かれた足のせいかな


あ、鏡がある


鏡で見た私の姿は―――

子供だった


「え…」


子供?なんで?

そういえば電車にひかれて死なないわけないか

ってことは転生したのかな


正直痛かったけど

まぁ前世に未練ないし

正直どうでもいいな


それより今の状況のほうが気になる

過去より未来っていうし

見た目はだいたい3歳くらいかな…


でも一応しゃべれるんだよね

なんでだろ…




さて、突然ですが転生してから3年がたち

今では6歳。

なんと今年から小学生

侯爵家に生まれた私は貴族学校に通うことになっている。


「私のクラスは14Rか…」


教室の戸を開ける


「ん…?」


早速クラスで誰かが騒いでいる


「あなたみたいな貧乏貴族がいるなんて信じられないわ!」

「うっうぅ…」

「今すぐにここから立ち去りなさい!」


さすが貴族学校。

悪役令嬢がテンプレだな…

てかこの声聞き覚えあるぞ?


「貧乏貴族が来る場所じゃなくってよ!」


…ん?


「さっすがマリー様!格が違いますわ!」


マリー…マリー⁉


マリーって…きみひかの悪役令嬢と同じ名前!

確か入学初日から主人公がいじめられて…

ん?

シチュエーションまで同じじゃん

でも私の名前のキャラとかいないしな~…


「ちょ、レナ⁉大丈夫⁉」

「大丈夫…」


ん?

レナって…

きみひかの主人公と同じ名前…

よく見たらあっちにはマリーの婚約者の氷の貴公子ことユアヤ

向こうには大国の王女サナ…


つまりここきみひかじゃん!

え、私きづくのおそ…


ってことは私モブ?

背景?

えぇ…

前世も今もモブかよ…

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