短編小説の広場

@ShobirDm

好きな言葉は?

⚪︎外は雨が降っており、傘を忘れた仲の良い

 なのあ,ことは,あこ,の3人は教室で

 雨がやむのを待ちながら、

「好きな言葉」という話題について語っている

 



なのあ 「私は好きな言葉たくさんあるの!

     オムライスでしょ、猫でしょ、

     お花でしょ」


ことは 『それは好きな言葉というよりどちらか

    といえば単語では.....?』


なのあ 「確かに!単語だった笑」


ことは『自分の好きな物が頭に出てきたんか笑

    確かにオムライスは私も好き』


なのあ「うんうん!オムライス大好きだから

    最初に声がつい出ちゃったよ」


あこ [なのあらしいね笑

    私からした好きな言葉は一期一会

    かな。]


⚪︎あこ、口に手を添えながら

 笑って話している。


ことは『意味は一応知ってるけど、

    あこの考えを聞こうかな。 

    その言葉の意味をどういう風に

    捉えてるの?』


あこ [うーん。意味の捉え方はそのままで

   自分の考えとしては

   同じ時間に同じ場所で同じ友達と

   昨日も今日も居たとしても、

   その時の感情や話題は変化していて、

   それが自分の心を満たしていくのを

   ゆっくりと感じれる貴重な機会を示して

   いると自分は思ってるかな。]


なのあ「なるほど!確か昨日の話題と

    違うことをさっきは話してたもんね。

    昨日は魔女の起源について

    討論してて、今日は星を綺麗に見れる

    場所の候補について

    話してたもんね!」


⚪︎なのあ、「星楽しみだなぁ」と声に出しつつ

 わくわくしている。


ことは 『こう思い返すと私たちなかなかに

    よくわからない話題について

    話してるんだなぁ笑

    感情も昨日と今日で楽しさの大きさが

    違った気がする。』


なのあ「うんうん、昨日は討論だったから

    反対意見も出て楽しさが

    時々下がったりしちゃったけどさ、

    今日の星の話題はみんなが

    好きな物っていう共通の想いが

    あったからこそ沢山盛り上がった

    よね!」


あこ [そうだね。そんなちょっとした会話や

   日常が幸せだなぁと感じられるから、

   私は一期一会ていう言葉が好きかな。]


⚪︎あこ、穏やかな声と顔で話している。


なのあ「とっても素敵なお話を聞いたノリで

    次にことはの好きな言葉を

    聞こうかな!」


ことは『私は.....そうだな、特に思いつかない

    かな』


⚪︎ことは、少し考えるポーズをしつつ

 困ったようにして話している。


なのあ「珍しいね、ことはがそんな事

    言うなんて。

    思いつかないなら好きな言葉は

    エビチリでいいんじゃない?!」


ことは 『確かにエビチリは好きだけど、それは

    単語だってば笑私は好きな言葉が

    気分によってコロコロ変わるから

    定まんなくて。落ち込んでる時とか

    好きな言葉が綺麗事の様にしか

    思えないと感じる時が

    あるんだよね。』


⚪︎ことは、なのあに苦笑いしつつ

 少し淋しそうな顔をして2人に伝えている。


あこ [それで『思いつかない』っていう回答な

   なのね。確かに落ち込んでる時とか

   好きな言葉とか見ると苛立つ事も

   あるよね]


なのあ「そーいう時は好きな言葉じゃなくて、

    好きな食べ物を考えればいいんだよ!

    うーん、そう思うとオムライス

    食べたくなってきた......」


ことは『この後何処か食べに行こっか。

    話の続き、なのあの好きな言葉は

    何かある?』


なのあ 「私の好きな言葉は、あこみたいに

     四字熟語で簡潔な感じじゃないん

     だよねー....」


⚪︎なのあ、上を向きながら「むむむ...」

という感じな顰めっ面をしつつ悩んでいる。


あこ [自分が掲げてる考えとかでもいいと

   思うよ]


なのあ「なら一つあるかな。

    最近、好きな人はかっこよく

    見えるけど、そうじゃないと

    何も思わないっていう

    会話を聞いたんだよね」


ことは 『確かに好きな人はめちゃめちゃ

    かっこよく見えるけど、

    クラスのイケメンとか見ても、

    好きじゃないからか

    感情が湧くほどにかっこいいなとは

    思わないよね。』


⚪︎ことは、手を顎に当てながらうなづきつつ

 話している。


なのあ「そうそう!それについて私の考えは、

    みんながみんなかっこいいし

    可愛いんだけど、自分の感情の

    ベクトルやその人への好き嫌いに

    よって、脳のフィルターみたいなのが

    切り替わるんじゃないかなぁって」


ことは,あこ 『確かに』[なるほどね〜]


なのあ「その人の価値観や好き嫌いでその時の

    自分がどういう風に見えてるか

    わかんないよね〜って思ったかな。

    だから自分のことを大好きな人は

    この考えに似たものを持ってるから

    最高に幸せそうに見えるよね!

    特に私とか?」


⚪︎なのあ、ドヤ顔のポーズしながら2人の方を

 向いている。


ことは『あんたは確かにそういうのを気にせず

    っていう感じの性格だものね。』


あこ[うんうん!なのあはいつも笑顔が

   溢れてるもんね。だから楽しそうだなぁ

   って思うし、そんななのあが大好き!]


なのあ「私もあこが大好きだよ〜!!」


⚪︎なのあ、あこに抱きつく。

 あこはニコニコしながら抱きつきを

 受けている


ことは『仲が良いことはいい事ね。

    話も一通り聞けたし、雨も止んだから

    オムライス食べに行こうか。』


なのあ「やったぁ!あこ、早く行こ!」


⚪︎なのあ、あこの手を繋ぎ教室を出ようとする


あこ [そんなに急がなくてもオムライスは

    逃げないよ笑]


⚪︎なのあとあこ、教室を出る

 ことは、そんな2人を見つつ

 2人についていく。

 3人ワイワイと話しながら、下駄箱に向かう

 雨は止んでおり、虹が出ていた。





 おしまい


   

   

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