作者様の言及されている「パラレルワールド」と「時間遡行」は、ラノベで多用されがちな「結末の変わる世界線≒ゲームのマルチエンディング」と「死の瞬間に記憶を保ったまま過去に戻る≒ゲームのリセット」的なアレということで宜しい?
本来はSFのタイムパラドクスものといったミステリ風味を持たせた作品に使われ始めて、後に新本格ミステリ時代に西澤保彦が『七回死んだ男』等でミステリにも本格導入されましたね。
SFでは筒井康隆のジュヴナイルSFの名作『時をかける少女』が時間遡行と世界線の変更といった問題に取り組み、後に同氏の本格超能力SFの『七瀬ふたたび』で効果的に使われていました。これはどちらも能力範囲を限定的に絞ることで時間遡行が万能に陥らないよう配慮されていまたが、昨今はほいほい"巻き戻し"ちゃうからアカンのでしょうなぁ。
尚、最近アニメ化されたラノベ『ツンリゼ』こと正式名称『ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん』はそこらの"お約束"を逆手にとって見事な世界観の構築と理由付け(そもそもなんでこんなゲームみたいな世界があるのか、とか)をされているので、そこはナントカとハサミは使いよう、ということでしょうか。
作品自体がそういう『目的』というか『やりたかったこと』ならば全然苦にもならないんですけどね。極端な話をすれば『STEINS;GATE』みたいな?
ただ…安直にAの時間軸ではヒロインは酷い目にあって悲しいからBの時間軸でやり直してヒロインと幸せになる、みたいなことを安易にやられると、凄く萎える。
いきなり取って付けた設定や話を生やされて???ってなってしまう。