これを読んでいる神様へ

己を神だと思う方へ

神であるなら全知全能であれとはわない


ただ、願わくば、私にモウ一度夜を下さい

恍惚と感動、それらが不にまみれた夜を


そうすれば何かが掴める筈なのです

今失っている”其れ”が掴めそうなのです


それかとっとと殺して下さい

今の私は書くことも、読むことも

果ては死ぬことも出来ない半端者なのです


書けないのが満たされているからではなく

ただ単に何も頭に浮かばないが故であるならば


私に価値などないのです

何も書けない私には、一寸ちょっとの価値もない


悲観することはない、と神は云うけれど

 コレは悲観でも諦念でもなく、事実なのです


モウ一度だけ、夜を下さい

晴れた空も、満点の星空も要らないから

どんよりよどんだひどく哀れな

月の明かりも無い街灯の明かりだけの夜を


神であるなら、ゾウサもないことなのでしょう?

それとも、私が神になるしかないのですか?


人のままだからこそ、汚い事を書ける

人のままだからこそ、不安や焦燥を知れる


人の儘、同じく神に成り切れない人に向けて

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