第2話

ある夏の土砂降りの中、お爺さんとその孫が小さなトンネルで雨宿りをしていました。

雨は少し強さを増し、アスファルトを打つ雨粒の音がハッキリと聞こえます。

「まだ話はたくさんあるんじゃ。焦る事はない。」


コンビニにリーマン風の男が一人。

仕事帰りだろうか。

店内にはその男以外に人の気配は感じられない。

商品を持ち、レジに立った男は店員を呼ぶ。

店員は現れない。

もう一度呼ぶ。

店員は現れない。店内の証明が不自然に明滅を繰り返す。

もう一度店員を呼ぶとゆっくりとした動作で店員が置くから現れ、商品をスキャンし始める。

幾ばくかして、男はとある事実に気付き、恐る恐る声を振り絞る。

「すみません、財布忘れました。」


「あ、この路線でいくんだ」

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