第8話
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目の前の寡黙かつ飄々としたイメージのある中性的でどちらの性からも
注目を浴びそうな見目麗しい医師から、私はある意味絶望的な見解を
告げられた。
私への説明の間、医師は終始ほぼ画面を見たままの状態で、最後に
チラリと私を一瞥したものの、治らないと宣言されたような者の
私に対して何の感慨も持ち合わせてないというのがダダ漏れだった。
治らないと知らされ途方に暮れた私の 独りよがりな受け取り方なのかも
しれないが。
診てくれる先生が我関せずだろうが親身だろうが私の脚の病気が
治らないという結果は変わらないのだ。
◇ ◇ ◇ ◇
そんな思いをあれこれ抱え、その日私は帰途についた。
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