※読み合い企画からのレビューです
自衛官の主人公が異世界に飛ばされて──という、明快でわかりやすいあらすじの本作品だが、その魅力は圧倒的にリアリティのある描写だ
作者が自衛官を経験しているとしか思えない現実味と、現代社会を生きるただの人間が異世界で怪物に襲われたらどうなるか、どう感じるか、という説得力
そして、当然のように通じない言葉
我々が異世界モノのお約束として受け入れている不自然な部分に言い訳をせず、ただただリアリティを追求している
そんな世界観だからこそ、誰かを守る選択ができる主人公がカッコいいのだ