ラブコメ脳の俺は毒舌な幼なじみでもラブコメにはならない
青甘(あおあま)
第1話 ラブコメがしたい!!
俺の名前は田中斗真。高校二年生だ。突然の自己紹介だが、ラブコメではテンプレだろう。何を隠そうラブコメが大好きだからな!!
「きっも・・・」
俺が屋上で心のなかでそう自己紹介していると隣からそのような根も葉もない言葉が聞こえてくる
「おいおい、俺はなんも言ってないだろ」
「いや顔がきもい」
本当に容赦ないな
隣にいるのは幼稚園からの仲で名前は水島嘉弥
いわゆる幼なじみだ。まあ見た目はかわいい方だがどことは言わないがある部分が欠けている。
バンっ!
突然背中をたたかれる
「何か今失礼なこと考えなかった??」
嘉弥は黒い笑みを浮かべている
「な、何でもないよ」
「はあ、ならいいわ」
どうやらごまかせたようだ
「それで、突然引くようなキモイ顔をしてたけど何かあったの?」
「もうちょっと言葉を選べよ・・・・まあいいさ、今は気分がいいからな。それで何があったかというとうちのクラスに転校生が来たんだよ!しかもとびきりかわいい子なんだ」
「それがどうしたのよ」
「ばっか転校生といったらラブコメだと転校生が主人公の好きな人と修羅場が起こったり、主人公と謎の関係があったりとラブコメでは欠かせない要素だぞ」
「何よ謎の関係って。それに今の話は本当のことじゃないでしょ」
あきれながら嘉弥は言う
「何を言う。現実でもあるかもしてないだろ。俺はラブコメの主人公になっていろんなかわいい女の子と胸が高鳴るような経験がしたい!!」
「・・・・・」
嘉弥は心なしか少し距離を取った
「そうよね、斗真がおかしなことを口走るのはいつものことよね」
最悪なイメージだな
「だから今日の放課後にでも彼女と話してみようと思う」
「あっそ好きにすれば。まあどうせTheモブな斗真なんて相手されないだろうけど」
そっけない様子で言う
「辛らつだな、でももしかしたら本当に付き合っちゃうかもしれないだろ」
「なんでそんなにラブコメがしたいのよ!!・・・・・・・ラブコメがしたいなら幼なじみの私でもいいじゃない・・・・・・・・」
「なにか言ったか?」
「なんでもないわ!!!」
そう言い残し顔を赤くしたまま嘉弥は屋上から降りていく
そんなに怒ることだったかな
***
はじめまして青甘(青甘)です
読んでくださりありがとうございます
こちらの作品は2話完結の予定です
次回の更新は明日の予定です
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます