第4話 神様のいたずら

 優子が幸せそうに笑う

 急いで駅から小走りで港に来たので

 愛子の髪のリボンが解けて…


 神様のいたずらで


 徹の行先に落ちる…


 女子学生の笑い声…

 

 薄紅色のリボン。


 素敵な徹さんのしなやかな長い指が

 愛子のリボンを拾う…


 愛子には、その1コマ1コマが

 くっきりと脳に焼き付いている


 聡明な徹は、優子の赤いリボンが

付いているのを見て、


 「こちらは、貴女のものですか?」

 愛子に尋ねた…何という事か…


 声もいい…


 マジで、気が遠退き

 気絶しそうになり

 

 愛子がよろけると…


 反射神経の良い徹が

 愛子を支える


 出来過ぎの話だが


 神様のいたずらって

 そんなもの


 「大丈夫ですか?」

  2度目の徹の声で

 ガチで気絶した…


 軍人たるもの、気絶した女子学生を見捨てるわけにもいかず、元来優しい徹は、優子とともに、愛子の家に愛子を送る事になる。


 気がつくと、徹の腕の中にいた…

暖かいし、たくましいし、カッコ良すぎて、このまま死んでもいいと愛子は、思った。


 完全に恋に堕ちた…


 徹の同期の軍人の車を借りて、送ってもらう。車に乗ると意識がハッキリしてきた。優子が横浜駅で降りる。心配そうに愛子を見送る。




 







 

 

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