読書感想文エクストリーム攻略法
鮎河蛍石
本を読まずに読書感想文を書く方法
朗読を使おう。
「一文字たりと文字を読まずに読書感想文を書いちゃっていいんですか!?」
良いに決まっている。
読書感想文の筆者が題材の本を読んだか否かは、読者にわかりようが無いので細かいことを気にすることはない。
一字一句を味わい尽くしてこそ浮かぶ感想を書くべきだろうが、ここは学校でもないし、道徳の教科書でもない。
読書感想文を書きあげ提出する。
その質面倒な課題達成をするため最短最速の手段を選ぶことに、一切の迷いがない方向けのインチキめいたテクニックを披露する。
*******
さて朗読を利用した読書感想文の作成手順だ。
あなたは今、この文章をスマホもしくはPCで閲覧している筈だ。
YouTuberを開き検索をかけよう。
【朗読】
この短いワードにあなたは光明を見出だすこととなる。
朗読動画は腐るほど溢れている。
こと古典文学は潤沢なレパートリーが存在する。
そんな星の海を行くような検索結果の奔流に身を任せ適当な動画を選ぼう。
好みの声質で動画を選んでも良い。
時間に追われているなら再生時間の短いものを選んでも良い。
なんなら再生スピードを早めたっていい。
あなたは表現というフィールドでは自由だ何をやっても良い。
* * * * *
あなたは朗読動画で文学作品もしくは文芸作品あるいは専門書に触れた。
武器手の中にある。
後は振るうだけだ。
白紙の原稿という荒涼とした大地に文字を植え、文章を育て、豊穣な読書感想文を紡ぐのだ。
* * * * *
「そんなに簡単に読書感想文が書けたらね! こんな謎エッセイ読んでないですよ!」
ごもっともだ。
次回【あなたの筆はなぜすすまないのか?】で読書感想文が孕む歪な構造を紐解き、そのジレンマを攻略するテクニックを伝授する。
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